JAB

速報 QMS/EMS認証件数(2011.6)

公益財団法人日本適合性認定協会(JAB)は8月3日付のプレスリリースで、2011年6月末時点での国内のISOマネジメントシステム認証組織件数を発表した。これは国内で活動するマネジメントシステム認証機関を対象にアンケート調査を行ったもので、 JABが4半期に1度実施しているものである。同調査には、JABから認定されていない認証機関も対象になっている。

2011 年6月末時点での国内の認証件数を規格別に集計すると次のようになる。表記は、規格名、認証件数(内JAB適合件数)、認証機関数、前年同月比件数の順。▼は減少数(JAB減少数)、△は増加数(JAB増加数)。MSはマネジメントシステムの略。

QMS: JIS Q 9001 (ISO 9001) 品質MS
50,190件(内JAB認定 41,497件)、64機関、▼747件(▼5,409件)

EMS: JIS Q 14001 (ISO 14001) 環境MS
26,106件(内JAB認定 21,935件)、62機関、△100件(▼2,360件)

ISMS: JIS Q 27001 (ISO/IEC 27001) 情報セキュリティMS
4,007件(内JAB認定 78件)、36機関、△655件(▼3,187件)

FSMS: ISO 22000 食品安全MS
561件(内JAB認定 370件)、27機関、△104件(△49件)

AS-QMS: JIS Q 9100 航空宇宙品質MS
368(内JAB認定 324件)、8機関、△38件(▼6件)

TL-QMS: TL 9000 電気通信品質MS
9件(内JAB認定 9件)、1機関、増減なし

MD-QMS: JIS Q 13485 (ISO 13485) 医療機器品質MS
506件(内JAB認定197件)、11機関、△56件(▼227件)

前年同月比でみると、QMS、EMS、ISMS、MD-QMSにおけるJAB適合件数の激減は深刻だ。QMS全体では▼747件だが、JAB適合件数となると▼5,409件と桁違いの落ち込みである。EMSは全体では100件増加しているのに、JAB適合件数になると▼2,360件である。さらに驚いたのが、全体では655件増加と堅調に伸びているISMSにおいても、JAB適合件数は▼3,187件である。MD-QMSも同様で、全体は伸びているのに、JAB適合件数は▼227件となっている。「JAB離れ」に歯止めがかからない。(本ブログの「速報 QMS/EMS認証件数(2010.6)」の記事を参照いただくと認証推移がよくわかる)

認証機関別の規格ごとの認証件数一覧表を下記に示す(画面をクリックすると拡大)。順番は、QMSの認証件数の多い順。PDFデータが欲しい方はこちらをクリック。

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コメント

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  • コメント (7)

    • ななし
    • 2011年 8月 04日

    「同調査には、JABから認定されていない認証機関も対象になっている」とありますが、単に海外の安い認証機関への移行(JAB以外のUKAS他)が進んでいるせいでは無いのでしょうか?
    弊社にも売り込みがあり、価格の安さに驚いた次第ですから・・・

    • 中尾優作
    • 2011年 8月 04日

    その通りだと思います。

    • 迷える仔豚
    • 2011年 8月 04日

    我が家はわずかでも無用の支出を抑えるべしとのご本社指示があるもので・・・・
    JAB認定も取ってられる会社でJABの基準に合致した審査方法で審査を行っていただいていますが、「上納金」をお納めしていないので「未登録」という位置づけになっています。
    昨今、自動車保険の付帯サービスが充実したので自動車の連盟の参加が少なくなっているのと同じかなぁ・・
    それと、サイトの統合というのもあるかも。数件が一つになれば件数という意味では減少になりますし。
    とはいえ、本質的にISO離れは有ると思います。
    「取引条件」という強迫に頼れば、強迫が緩めば逃げて行くというのは当然なことでもあると思います。
    本当の目的を伝えることが必要なのでしょうね。

    • 中尾優作
    • 2011年 8月 04日

    迷える仔豚さん、久しぶりに古典的HNを使いましたね(笑)。
    <「取引条件」という強迫に頼れば、強迫が緩めば逃げて行くというのは当然なことでもあると思います。
    ということは「取引条件」という強迫が緩んできているという実態があるわけですか?
    例えば、建設業界の場合は新経審導入によって逆に「取引条件」が強まっていますが、それでも認証維持コストへの採算がとれず、ISO離れが進んでいますが。

  1. 横レス失礼
    >「取引条件」という強迫が緩んできているという実態があるわけですか?
    私が調べたところ、グリーン調達やグリーン認定において、ISO14001認証を求める企業は過去7年間減少しています。実をいってISOだけでなくエコアクションかエコステージでも良いと要求している会社も減っています。
    その代わり、化学物質管理とか具体的な要求事項が増えています。
    以下は私の推定ですが、
    RoHSやREACHあるいは国内法対応として、MSのようなあいまいなものではなく、即物的で現実的な仕組みが必要だと考えたということかなと思います。
    もちろんISO14001の序文にあるように、継続して保証するためにはMSが必要なはずですが、今現実の担保としては役に立たないとみなされたのではないでしょうか?

    • ななし
    • 2011年 8月 05日

    >その代わり、化学物質管理とか具体的な要求事項が増えています
    おっしゃる通りで、この対応で社内も非常に苦しんでおります。
    今は個人の技量に甘えて何とか対応しているのですが、配置転換や対象物質の増加、法改正・・・
    一個人の力量だけではどうにも耐えられなくなって来ているのが現状です。
    本文の主旨とは異なりますが、今企業に求められていることの変化が早くて、既存のMSでは対応しきれていないんだと思います。
    何かいい方法ないものでしょうかね・・・

  2. ななし様
    マジレスします
    結局MSというものをどのように考えるかということに尽きると思います
    認証さえすればよいというスタンスは論外として
    (1)ISO規格を基に会社の仕組みを見直そうというスタンスでは破綻するといっては言い過ぎかもしれませんが、要求を満たさないのは明白です
    ISOがアプリだとして、化学物質管理とかなんたらかんたらアドオンを追加しなければならないものであるとしたらつまらないものであることは間違いありません
    (2)自社の仕組みは過去より熟成している、ISO規格をクリアしていることを確認してもらおう
    というスタンスでなければならないということです
    要するにISO規格はシステムを規定しているわけではなく、システムが具備すべき要件の概要を示しているにすぎないのです
    ただこのブログをのぞいている方々もそういうスタンスにはなれないかもしれません
    私はISOなど現れる前から二者間の品質保証協定などを扱っていました。そのとき取引先から要求された品質保証要求事項を基に会社の仕組みを見直そうと考える人がいるはずがありません。
    ISOが現れたとき、私は自分の会社がISOを満たしていることを説明することだと理解しました。
    しかし品質保証の規格からマネジメントシステムの規格になりました。そのようなたいそれたことが果たしてありえるのかということ自体が私にとっていまだになぞです。
    たぶん、それはISO規格の間違いだったのかもしれません。
    おっと、こんなことを書くと中尾社長がアップしないでしょうね

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