JAB

JABがあぶり出した問題点

ISO9001認証組織から「QMSがうまく機能していない」という声が上がった場合、その要因は組織側だけにあるのでしょうか? 審査側に問題がある場合もあるのではないでしょうか? そのあたりを、日本適合性認定協会(JAB)がアンケート調査を元にうまくあぶり出しています。

JABは2007年9月、ISO9001認証組織を対象に、QMSの取り組み状況に 関するアンケート調査を実施、713組織から有効回答を得ました(回答結果発表は2008年1月)。その中で、ISO9001の機能評価についての設問で は、「大いに有効に機能尾している」が10.8%、「ある程度有効に機能している」が66.3%、「どちらとも言えない」が10.8%、「あまり有効でな い」が9.6%、「ほとんど有効でない」「その他」などが2.5%という結果でした。

そこで、「あまり有効でない」「ほとんど有効でな い」と回答した組織に対しては、なぜ機能しないのかを10項目の理由の中から選択して回答してもらったのです。下図では、その理由の上位5つを掲載しまし た。そして、そういう事象が起きるのは、組織側に問題があるからか、それとも審査側に問題があるからかを、JAB側で判断し、印をつけたのが、【どちら側 の問題?】です(作図編集:中尾)。

jap_questions.jpg
例えば、「不適合の是正処置が表面的なものに終わっているため」と回答した組織は、確かに組織の取り組み自体にも問題があると思いますが、審査側の指摘に対 して、どのような是正処置をとればよいのか組織側が理解できないままになっているという問題もあるでしょう。つまり、これは審査側の問題でもあるわけで す。

まだ目を通したことがない方は、今度の週末にでも、じっくりこのアンケート調査結果の原本をご覧になってはいかがでしょうか。

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コメント

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  • コメント (3)

    • イソハドーグ
    • 2008年 10月 06日

    イソハドーグです。
    中尾さん、こんにちは。いつも楽しく拝読しています。
    さて、この調査を違った観点で見てみることにします。
    言葉の表現の観点です。現状の表現だと、ISOのしくみが問題のように見えます。以下のように変換するとどうでしょうか?
    ISO9001が機能していない
    →品質マネジメントシステムを機能させていない
    不適合の是正処置が表面的なものに終わっているため
    →不適合の指摘のしかたが下手であったり、
     是正処置が真の原因の除去になっておらず、
     再発防止処置にさせていないため
    プロセスの監視・測定が有効に機能していない
    →プロセスを有効に監視・測定していない
    要求事項の満足に集中し、業務にそった内容になってない
    →実際の業務内容ではないことを品質マニュアルに書いてしまった
    内部監査が有効に機能していない
    →機能するような内部監査をしていない
    と表現を変えてやると、しくみの使い方の問題であることが浮き彫りになります。言葉の表現ってムズカシイですね。

    • 中尾優作
    • 2008年 10月 06日

    イソハドーグさんへ
    ご提案ありがとうございます。
    いいですね〜、これ。
    例えば、上司が「状況を説明しろ」と言えば、「プロセスの監視・測定が有効に機能していませんでした」と回答してもOKでしょうが、上司が「どうしてこうなった?」と聞いてくれば、「プロセスを有効に監視・測定しなかったからです」と答えなければならないでしょうね。
    対外向けアンケートなら「きついなあ、モウ」になりますが、
    組織や認証機関が社内で使うには、イソハドーグ・バージョンのほうがいいと思います。

    • おばQ
    • 2008年 10月 12日

    >不適合の是正処置が表面的なものに終わっているため
    >プロセスの監視測定が有効に機能していない
    >内部監査が有効に機能していない
    これらはすべて組織の問題ではなく、審査側の問題ではないか。
    審査においてそういう問題を検出し規格要求にてらして不適合としないのはまさしく審査員の力量不足に尽きる。
    あるべき論からだけでなく、認証制度がなくなっても組織は困らないが審査機関はオマンマの食い上げだ。そういうことを認識すればよいサービス(審査)を提供して生き残ろうとするのが当然だ。そんなことを気付かずあるいはできないのは審査機関、審査員の責だと言っておかしくない。

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