第三者審査

審査員の基本三法

iguchijrca「ISO審査員が、組織人からプロフェッショナルになるためには、3つのルールを知っていなければならない」〜JAB専務理事・井口新一さんの、先頃開催されたJRCA講演会での発言です。

まずISO審査員であるためには、ISO 9001やISO 14001を理解していなければならない。これが第一のルール。でも、監査のプロなんだから、監査の指針であるISO 19011も当然熟知していなければだめ。これが第二のルール。ここまでは誰でも言っていることです。

井口さんはさらにISO 17021(適合性評価〜マネジメントシステムの審査及び認証を行う機関に対する要求事項)も熟知していなければだめだと言っています。これが第三のルール。これを審査員が知っていないと、自分では良かれと思って実施した審査が、制度上では間違ったやり方である場合があるからです。

井口さん、これを車に喩えて、ISO 9001/14001やISO 19011は車を運転するためのルールであり、ISO 17021は道交法に該当する、とのこと。

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コメント

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  • コメント (7)

    • GAI
    • 2008年 9月 30日

    ある意味で納得してしまいました。
    先日、TS2のSAC(サプライヤ監査員認定)の更新試験を受けたのですが、教材は審査員のAPA(自動車産業プロセスアプローチ)と同じものを使い、TS2要求事項やコアツールの研修はなく、認証ルールや審査方式といったものに焦点を当てていました。
    最初は「我々は審査員ではなく、内部監査、サプライヤ監査そして組織のMS構築が主業務となるのに、なんで認証ルールなんだ?」という思いもありましたが、IATFが世界中で審査会社の事務所審査および立会審査を通じて懸念した事象を元にカリキュラムを見直したということで、言ってみれば「スポーツのプレーヤーがルールを知らないでまともなプレーできるか」という視点だそうです。
    井口さんの件も同じですね。確かにルールを知らないのでは、きちんとしたプレーをできないでしょうね。

    • 中尾優作
    • 2008年 9月 30日

    TSの世界でも、同じようなことが強調されているのですね。知りませんでした。勉強になります。
    数年前、JABは認定審査で「QMS審査員は、受審組織の産業分野とNACE(産業分類コード)の下4桁〈あるいは下3桁〉まで一致した専門性を持っていなければならない」ということを盛んに言っていた時期がありました(これが井口さんの言っていた「JABも間違っていました」の中身なのですが)。多くの審査機関がこの要求に慌てふためきました。
    ですが、ルールさえきちんと熟知していれば、「ISO/IEC Guide 62(現在のISO 17021)のどこにそんな要求事項が書かれていますか?」と切り返せるはずです。「いや、力関係ではJABが上なので、審査機関はそんなことは言えない」という審査機関の審査部長さんもおられましたが、力関係を超えて君臨しているからこそ、ルールと言えるのでしょう。子は親をマネます。その時にJABに押し切られ、言われるままに対応した審査機関は、たぶん受審組織に対して同様のことを強要するのではないでしょうか。
    親が変わり始めた今、子も変わり始めることを、私は期待しています。

    • GAI
    • 2008年 10月 06日

    ふたつ、思うことがあります。
    ひとつ目は、認証制度です。
    真偽の程は別にして、TS2の場合は「QS-9000でISO9001の第三者認証制度を利用したのが失敗の原因」として、TS1で第三者認証制度確立を目的にパイロットプログラムを実施し、TS2の第三者認証制度を確立したとのこと。さらに独自の監督(認定)機関によって、運用中に審査会社を審査し、認証制度そのものも改訂(改善?)をするプロセスもまわしています(そしてTS2認証ルール第三版が出ます)。
    ISO9001ではこのあたり、どのようなプロセスを回している(単にやっていますではなく)のでしょう(十数年も前から運用してきて)、同じように認定機関の行う審査会社に対する審査もあるわけですが。ちなみにTS2ではISO/IEC17021を先取りしてルールを作っていますが、ISO9001でも、ISO/IEC17021に規定されたことに対する運用面の改善ということでは、何かできるのではないかと思います。これが単に規定されたとおりにやっていますでは、組織がISO9001のしくみを作ってそのとおりISOの仕事をやっていますというのと大差ないような気もしないわけではないわけでして。だとすると、そんなところから審査を受けたとしても・・・(以下、自粛)
    ふたつ目は、これまでの経験からの感想です。
    ある時期、あるところで、ある集まりに参加することになり、その時に感じたものです。ISO/IEC17021に関する諸々の検討ということで、その時、認証機関側から認定機関に質問や苦情など出されていましたが、その内容はというと、我々がISO9001第三者認証を始めた十年以上も前に、認証機関へ出した質問や苦情と何ら差のない内容であったという感想です。「そんなもん、何年も前に言ったじゃないか。今頃、同じことを言っていてどうする」が正直な感想でしたが、当時の我々の実態が、当時の認定機関と認証機関との構図(中尾さんが後半で述べられたような)から来たものであったとして、十数年経った今でも同じような議論がなされている実態をみると、結局は力関係がものをいう、親が変わらねばどうしようもない、ということなのかな、とも思えました。
    本当に「親は変わり始めた」と言えればよいですね。

    • 中尾優作
    • 2008年 10月 06日

    GAIさんへ
    ひとつ目の認証制度について。ISO/IEC17021の発行に際してISO9001側の仕組みとしてどんなことをやっているかについては、JAB側の方針として、まず組織のあり方と認証機関のあり方については「マネジメントシステムに係る認証審査のあり方」(2007年4月13日付JABニュース)に、認定機関のあり方については「マネジメントシステム認証機関に対する認定システム」(同日の別紙2)に示されています(いずれもJABのホームページで公開されています)。
    そこで書かれていることを大雑把に言いますと、組織に対しては、「本業の流れに沿ったマネジメントシステムを構築・運用しないと有効に機能しませんよ」と言い、認証機関に対しては、「そこを見てあげてください」と言っています。認定機関に対しては、17021でMSの認証サービスが統合化されたので、「認定サービスも統合化します」と言っています(具体的にはQMS認証機関の認定、EMS認証機関の認定といった区分けをせずに、統合化してMS認証機関の認定という仕組みにするということです)。
    お気づきのことと思いますが、組織に対しては本業に沿ったMSでないと有効に機能しない、と言い、それを受けて、認証機関には、そこを見てあげなさい、と言っているのですから、これを受けて当然、認定機関は認証機関がそこを見ているかどうかを見ます、そのための施策はこうです、と言ってしかるべきですが、それについてはこの文書では次のように書かれているだけです。
    「新認定システムの開発にあたっては、ISO/IEC17021の制定趣旨に十分配慮し、組織及び認証機関に負担の少ない認定手順・認定規則類を開発するとともに、認証機関が提供する、組織MSの原理・原則に立ち返った付加価値の高い認証サービスに対して、後押し又は後ろ盾になれる認定審査手法の開発に努めております」
    少しさびしい内容です。現在努力中ということでしょうか。ISO/IEC17021に対応した認定基準・手順は2007年3月に発行されていますが、私が知りたいのは、そしておそらくGAIさんが知りたいのも、その基準・手順を具体的にどのように展開していくのかというプランなのですが、それを文書化したものが一般に公表されていません。ですので、井口さんがJRCA講演会でそれに関することを少し発表すると、すごく新鮮なのです。「ああ、JABはこういう変革をやろうとしているのか」と、そのときにわかるのです。ただ、今までは井口さんのような動きもあまりなかったので、私は良い方向に進んでいると思っています。
    ふたつ目の件。組織が10年以上前に認証機関に出した質問や苦情と同じような内容を、今頃になって認証機関が認定機関に出しているという話ですが、具体的にどういう内容なのかはわかりませんが、かってにこちらで推察して言いますと、10年前に組織が認証機関に対して「重箱の隅つついてないで、うちの品質目標達成に向けて、うちのQMSが有効に働いているかどうか、そこを見てください」と言っていたとします。それから10年経った今、JABやIAFは、認証機関に「そこをしっかりみなさい」と盛んに強調し出しました。すると、認証機関もようやく、「じゃあ、あんたたちも、重箱の隅つついてないで、われわれのそこをしっかりみてくださいよ」と言えるようになるのではないでしょうか。

    • GAI
    • 2008年 10月 06日

    中尾様
    いろいろとご教授いただきありがとうございます。
    ひとつ目の件、認定機関の動き等はだいたい把握しておりました。また、詳細はここでは書けませんが、ある機会でのやり取りや出されたものを見て、「なるほど、認定機関もこれまでのイメージとは違うなぁ、変わってきてるんだなぁ」と感じていました。中尾様の書かれているように、知りたいのは「その基準・手順を具体的にどのように展開していくのかというプラン」なりプロセスなり、といった部分でした。
    そしてふたつ目の件ですが、これも詳細はここでは書けませんが、ある機会の場のやり取りで見た(聞いた)ところからでは、中尾様の書かれているような状況には程遠いものであったと感じた、とだけ申し上げておきます。
    ではでは

    • GAI
    • 2008年 10月 07日

    補足です。
    中尾さんのコメントを読んで、なんでかな? と思いつつ、自分のカキコを見直してみると・・・
    ということで、
     3階:認定機関売り場
     2階:認証機関売り場
     1階:組織売り場
    のように例えた場合、中尾さんは3階-2階の関係で
    「親が変わり始めた今、子も変わり始めることを、私は期待しています」
    とされてますね。
    私の「ふたつ目は・・・」の最後の部分、
    「十数年経った今でも同じような議論がなされている実態をみると、結局は力関係がものをいう、親が変わらねばどうしようもない、ということなのかな、とも思えました。」
    ここについては、2階-1階の関係で書いてました。
    ついでに最後の、
    「本当に「親は変わり始めた」と言えればよいですね。」
    の「親」は、1階=子 から見た 2階=親 というスタンスです。
    言葉足らずで申しわけございません。

    • 中尾優作
    • 2008年 10月 07日

    GAIさんへ
    そういうことだったんですね! 霧が晴れました。私はGAIさんが言っている「親」は、てっきり「認定機関」のことだと思って、返事を書いておりました。これで安心して眠れます。っと、まだ仕事中でしたね。

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