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CEAR審査員向け講演会速報

EMS審査員向けの「最新環境情報講演会」(産業環境管理協会CEAR主催)が1月30日、東京の新宿文化センターで開催された。定員1,800人の大ホールがほぼ満員の状態。同様の会合が1月27日は名古屋で、その翌日には大阪で開催されており、3会場合わせると来場者は3,000人を超える大規模な催しである。

suda.jpgまずCEAR上級経営管理者の須田茂氏が、開催趣旨を説明。「ここにきて、組織が提供する製品・サービスの環境側面に関心が高まっている。製品が生涯にわたって排出する温室効果ガス排出量をCO2量で示したのがカーボンフットプリント(炭素の足跡)で、消費者にわかりやすいように製品に直接表示しているのが特徴だ。これが制度として動き出すと、その表示の検証者が必要になってくるが、その役割を担うのは、まさに皆さん(CEAR登録審査員)のような方々になるだろう」と語った。

terada.jpg最初のプレゼンターは、TC207国内委員会委員の寺田博氏(IMSコンサルティング取締役顧問)で、環境に関連するISOマネジメントシステムの動向につ いて解説した。中でも今年末発行予定のISO 14005(EMSの段階的適用のためのガイドライン)はDIS(国際規格案)の段階まできており、規格の構成も決まっている。注目されるのは、「段階的 適用」が、何段階で何を実施するのかという点だが、今のところ「3〜5段階」で実施するという案で、どのステップで何を実施するのかは組織が決めるとして おり、その実施例が附属書に記載されているとしている。

inaba.jpg続いて、経済産業省主導のカーボンフットプリント制度推進事業の座長を務める稲葉敦氏(東京大学教授)が、カーボンフットプリントの考え方と世界の動向を報 告。同制度の指針がまもなく(2月初旬)発行され、その指針に基づいたPCR(商品種別の温室効果ガス算定基準)は年度内に策定される予定。カーボンフッ トプリントは商品に表示するという点で、これまでの環境ラベルと似ているが、たとえばLCAデータのラベルである「エコリーフ」とどう違うのかというと、 「エコリーフ」は公開されている環境データはWebで見なければならないが、「カーボンフットプリント」は商品に直接貼り付けてあるので、その場でCO2 排出量を知ることができる。ただし、GHGに限定され、製品対象も食品と日用品が主である。また、カーボンフットプリントのISO化の作業はTC207内 で昨年11月からスタートしており、ISの発行は2011年を予定している。稲葉氏はその国内委員会の委員長も務めている。

稲葉氏のスピーチはユーモアーがあって、退屈しない。雑談の1つを紹介しよう。日本LCA学会の研究事例で、あるハンバーグ定食の食材生産から調理までの CO2排出量を計算すると、1人前で約1.4kgだったそうである。鉄を1kg生産するのに排出するCO2が約1ー1.4kgだから、ハンバーグは鉄並み である。今、カロリーを気にしながら食事をしている人は多いだろうが、そのうち「昨日はハンバーグを食べて1.4kgもCO2を使ってしまったから、今日 はそばにしておこう」と、人々がごく普通に考える日が来るのではないか。そういう未来のイメージを描きながら、今何をすべきかを考えることが大切だ、との こと。

iwama.jpg最後はお約束の、CEAR審査員のJIS Q 17024対応新スキームの運用についての説明である。スピーカーは岩間栄一氏(CEAR評価登録室長)。新スキームの内容については、CEARのホームページにも記載されているので、本ブログでは割愛する。ただ、気になるのは、現在のCEAR登録審査員のうち、新スキームへの移行者はまだ4割という点だ。これが、新スキームへの申請締切日である本年12月15日までにどれくらい増えるかな?

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