事業競争力WG/モデル事業

水流聡子教授に聞く事業競争力WG

20130613tsuru.jpg日本工業標準調査会(JISC)標準部会・適合性評価部会管理システム規格専門委員会の下に設置され、昨年12月から今年3月まで活動を続けた事業競争力ワーキンググループ(WG)で副主査を務めた水流聡子氏(写真:東京大学特任教授)を取材した。テーマは、事業競争力WGの成果と、同WGでも議論された「グループ単位による事業競争力強化モデル事業」(経産省が4月から進めている補正予算による事業者公募型モデル事業)への期待。同氏は事業競争力WGとそれに続くモデル事業のねらいについて、次のように語っている。

「MS認証というモデルをうまく活用して組織を強くしようと考えておられる組織は多くはないと思います。認証は、あくまで何かの条件をクリアするためのものとして形骸化している組織がありますが、これはすごく損なやり方です。もっと認証を知り抜いて、活用して、組織強化をはかる、そんな図式が日本でできないか、ということで取り組んだのが今回のWGだと思います。

では、その課題にどう取り組めばいいのか。やはり、どのようなプロセスで導入していけば成功するのかが分かる、具体的な事例を提示するのがいいだろうということになりました。その際、1つの事業体の成功事例を示すだけではなく、産業ドメインごとに成功事例があれば、そのドメインの範疇に含まれる人達は「なるほど!」と理解して、それを応用することができます。

もともとモデルというのは、抽象度の高いものです。認証基準というのは、まさにモデルで、非常に抽象度が高い。だからいきなり取り組むのは、むずかしい。ですがそこに、ある産業ドメインの具体的な事例というものがあるとすると、そのドメインにいる人達は、その具体的な事例を一段階だけ抽象度を上げることで、自分のところへ持ってくることができるわけです。そして、日本人って、そういうことが得意なんじゃないか。日本人はよく「マネるのがうまい」と言われますが、日本人はただマネているだけじゃなくて、それを自分なりに作り変えることに長けています。

別の言い方をすれば、認証をうまく使おうとするためには、あるハードルを越える必要があるわけです。そのハードルを越せさせてくれる踏み台が作ってあると、組織はそのハードルをポンっと越えることができます。その踏み台のようなものが、今回のWGでいろいろ出てきたと思います。

今まで0.5しか力が出なかった事業体が数千あるとします。その数千の事業体が、認証をうまく活用することで、0.8くらいに事業力を上げたとすると、それは個別に見れば0.3上がっただけですが、それらの事業体が全部ネットワークでつながっていくと、ものすごく強大な力になっていくと思います。そういうところを今回のWGやモデル事業でねらっていると、私は理解しています」
(詳細はアイソス8月号に掲載)

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