日本規格協会

日本規格協会主催の事業シナリオ・ワークショップ

日本規格協会主催によるセミナー「顧客価値を起点に事業を見直す 〜価値、能力・特徴、事業シナリオ〜」が本日10:00〜16:00、東京の日本規格協会本部ビルの大講堂で開催、ほぼ満席(定員80名)で盛況を博した。同セミナーは、組織が顧客にどのような価値を提供しているのかを見極め、その価値を提供するには組織にはどのような能力と特徴が必要かを規定し、最終的にこの両者を結びつけて、自分の組織は、どんな特徴を持っており、どんな能力を発揮して、顧客にどんな価値を提供しているかという事業シナリオを描くというプロセスを、演習を通じて参加者に体験してもらおうというもの。
講師陣は、飯塚悦功(東京大学名誉教授)、山上裕司(イノベイション代表取締役)、 住本守(元ソニー)、金子雅明(青山学院大学助手)、栃村克彦(アイデクト代表取締役)という「超ISO企業研究会」の豪華メンバー。冒頭、飯塚氏は、今 回のセミナーの趣旨を説明。高度成長期から成熟経済社会へと時代が変化する中、競争優位要因も変化しており、企業経営においては持続的な顧客価値を提供し なければならない。ただ、時代は変わっても成功する組織に共通しているのは、顧客に価値を提供する製品競争力を持っていることであるが、それ以上に重要な のがコアコンピタンスの自覚、すなわち持つべき組織能力を理解し、経営資源を集中すること、何が強みだか知っていることである。そこで今回は演習を通じ て、それを学んでいただくと述べた。(写真:左から飯塚氏、山上氏、住本氏、金子氏)

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このあとセミナー本題に入った。山上氏が組織が顧客に提供している「価値」について、住本氏がその価値を提供するために組織が持っている「能力・特徴」 について、最後に金子氏がその両者をつなぎ合わせた「事業シナリオ」について、それぞれ講義と演習を行った。演習では、参加者が自社ではどんな製品がどん な価値を提供しているか、その価値提供のために自社ではどんな特徴や能力を持っているかを用紙に書き出す作業を行った。

事業シナリオの例として、金子氏は自分が愛用しているスターバックスを取り上げ、以下のように解説した。

①自社のどんな固有の特徴を使って・・・

  • 「直営方式」による店舗運営
  • 充実したスタッフの人材育成体制

②自社のどんな組織能力を発揮して・・・

  • 一貫した人、モノ、空間のトータルデザイン能力

③顧客にどんな価値を提供するのか

  • ほっと気を休めたい人に「第三の場」を提供(自宅でも会社でもない、一人でほっとできる場所・時間の提供)

続 いて、飯塚氏が総括。超ISO企業研究会では、4つの分析モジュールを考えおり、今回は「モジュール1 自己認識─現行事業シナリオの理解」を取り上げたが、このあとに「モジュール2 有効化─組織能力像の確実化・強化」「モジュール3 変化への対応─実現すべき事業シナリオ」「モジュール4 システム化─QMS実装」を用意しており、今後随時提供していきたいと締めくくった。

このあと金子氏、山上氏、栃村氏の参加による事業シナリオ・ワークショップが行われ、事業シナリオの作り方についてフロアと議論しながら、ケーススタディを行った。

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