日本科学技術連盟

ISO推進者会議 濱口哲也氏特別講演

ISO推進者会議(略称:IPC)は10月21日に設立10周年を記念して「10周年記念大会」を開催した。IPCは、ISOマネジメントシステムに関わる組織、審査員、コンサルタントが本音を語り合う場であり、日本科学技術連盟が事務局となって2001年8月に発足した会議体である。今回のメイン行事は、濱口哲也氏(東京大学大学院特任教授)による特別講演。同氏は「リスクマネジメントのための失敗学 再発防止と未然防止」をテーマに3時間にわたって熱弁をふるった。

387-20111021IPC.jpg大失敗を未然に発明する

濱口氏は「1つの事例から、2つのことを考えなければならない。1つは、その事例を時系列のストーリーとしてではなく、どのような原因でそれが起こったのか、その背景をみること。つまり、フローチャートを考えるのではなく、カラクリ(構造)を考えること。もう1つは、起こった事象を下位概念とするなら、その上位概念をみること。例えば、石炭の粉じんで炭坑爆発が起こったとする。その事例だけを覚えているなら、炭坑が日本から消えるとともに、その事例は役に立たなくなる。そこでその事象から、粉体になると表面積が広がり、酸素との接触面が増えるので、爆発しやすくなるという知識を抽出できれば、小麦粉でも爆発が起きることを想定できる。このような知識を上位概念と呼ぶ。1つの事例から、一度上位概念に登り、その知識をもって降りてきて、他の事例に当てはめることができれば、適用範囲がぐっと広がる。これが本来の水平展開であり、未然防止である。ただ、未然防止というのは、物事を発明するのと同じくらいむずかしい。みなさんには大失敗を未然に発明する優秀な発明者になっていただきたい」と語った。

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コメント

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  • コメント (4)

    • 門岡 淳
    • 2011年 10月 24日

    >みなさんには大失敗を未然に発明する優秀な発明者になっていただきたい
    →パチパチパチ\(^-^)/。
    発明しただけじゃ,実用にはならないから・・・・発明を応援する狼少年や,先見の明があり非難に負けない管理者・経営者も必要なのでしょうね。

    • ナミ
    • 2011年 10月 24日

    ISOの話というよりQCの話ですね。
    不具合事例→構造解析→再発防止に持って行くプロセスの話を聞たいです。
    私だけかも知れませんがアイソスでの特集を希望します。

    • 中尾優作
    • 2011年 10月 24日

    「大失敗を未然に発明する」というのも至言だけれど、「発明を応援する狼少年」というのも至言だなあ〜。
    「先見の明があり非難に負けない管理者・経営者」も孤独でしょうね。なんせ未然にやってしまいますから、ごく一部の未然防止に熱心な社員しか気がつかないだろうし。

    • 中尾優作
    • 2011年 10月 24日

    ナミさんに言われて、はじめて気がつきました。
    ISO推進者会議の10周年記念行事なのに、ISOの話は少しも出なかった!(笑)
    確かに特集として、「不具合事例→△△手法→未然防止」というテーマで、いくつかの手法紹介・事例紹介なんかやってみるとおもしろいな、これは!

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