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「Googleブックスの進化と出版」聴講記

7月8日東京ビッグサイトで開催されたデジタルパブリッシング専門セミナーで、グーグルの井上憲郎・名誉会長と佐藤陽一・Googleブックス担当マネージャーが講師を務めた「Googleブックスの進化と出版」を聴講。講演内容の中で関心のあった点を以下にまとめてみた。

【井上憲郎名誉会長の講演】

6016-100708kaityou.jpgグーグルの2009年12月末決算の収益高は全世界で2兆4千億円で、そのうち97%が広告収入であり、残り3%はGメールの有料サービスの収益である。

グーグルはコンテンツを所有しない。コンテンツにたどり着くまでの道筋を付けるだけで、たどり着いたコンテンツが有料であるか無料であるかはグーグルのあ ずかり知らぬことである。例えば電子書籍においても、グーグルはテキストを預かるだけで、中身を所有しているわけではない。

グーグルはクラウド・コンピューティングによって、いつでも、どこからでも、誰でも、どんなデバイスからでも、全書籍が読めるよう、全世界18億人のインターネットユーザーに電子書籍を広めたいと考えている。

【佐藤陽一担当マネージャーの講演】

6017-100708satou.jpgグー グルでは、あらゆる書籍のページをデジタル画像化し、OCRによって文字情報を取り込むことを進めており、全世界で現在200万タイトルを収録、ビジネス パートナーは3万社を超えている。北米においては、パートナーになっていない中・大手出版社を見つけるのがむずかしいほどの普及ぶりだ。日本における現在 のパートナー数を明かすことはまだできないが、数万タイトル、数百社レベルであり、まだまだ規模は小さい。

Googleブックスを全文検索することはできるが、1人のユーザーが閲覧できるのは当該書籍全体の20%以内にコントロールされているし、印刷、保存は できない。「20%でも多すぎるのではないか。それだけ見たら、もう書籍を買わないのではないか」という疑問がよく寄せられるが、我々が調べたところで は、Googleブックスでその本を読んだ人が、その本を買う確率は非常に高い。

このGoogleブックスの20%制限枠を外して、全文を有料で読むことができるサービスが「Googleエディション」である。このGoogleエディションによる電子書籍購入は、グーグルのサイトだけでなく、オンライン書店や出版社のサイトからでも購入できる。購入した読者は、ブラウザーが見れる環境があれば、PCであれ、携帯電話であれ、どこからでも購入した電子書籍を読むことができる。

Googleエディションでは、 グーグルは出版社から販売の権利を購入してから、電子書籍として販売するわけだが、出版社の取り分は最低51%以上に設定しており、そこからは規模や内容 などによって双方で相談することになる。ただ、グーグルはGoogleエディションにおける当社取り分を収益の大きな柱にしようとは考えていない。例え ば、当社の取り分についても、必要経費として使用する部分が多い。

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