その他会合

事務局を教育する場

本日、某審査機関主催の内部監査セミナー(無料)を見に行ってきました。参加者は6社(8名:事務局もしくは管理責任者)で、すべて同機関から審査を受けたクライアントです。少人数なので、参加者の自己紹介があったり、最後には参加者からの「お悩み相談」に講師が答えたりと、なかなか親身な雰囲気のセミナーでした。審査機関にとっては既存のクライアントなので、営業的には直接メリットはないと思います。では、どうしてこのような「クライアントメンテナンスセミナー」のようなことをやるのでしょうか?

主催者側にお聞きすると、「ISO被害者(事務局を任されたがどう取り組んでいいの かよく分からず途方にくれている人、『ISOは経営的メリットがない』と社内から、あるいは社長からイジメられている人)を作らないためにやってる。規格 を教育する場はたくさんあるが、事務局を教育する場がない。なので、こういう場を作った」とのこと。現在、このミニセミナーは、北海道から南下しながら各 地で開催されています。

一応、主催者側からオフレコと釘を刺されているので、講義内容は「アイソス」には掲載されないし、本ブログでも伝えませんが、講義後の講師と参加者との質 疑応答で、印象に残った個所のみ紹介しておきます。これだったら、怒られないでしょう、たぶん。とにかく、「事務局の教育の場を作る」という心意気は買い です。

(質問)
うちの社長、ISOをまったく理解していないのです。マネジメントレビュー(MR)も年間で30分くらいしか時間をとってくれない。こんな少しの時間で、きちんとMRができるわけがない。
(回答)
規格は「あらかじめ定められた間隔」でMRを実施することを要求しているだけだから、「MRを1年に1回しなければならない」というわけではない。例え ば、MRが終わった時に、次のMRをいつやるかを決める、でもいい。社長が参加している品質に関する会議は、週に1回とかあるはず。その時に、QMSに関 する報告を行い、それを社長が聞いて、何らかの指示を出してくれれば、それらをきちんと記録しておく。これで、立派なMR。何もわざわざ、通常の会議とは 別のイベントにしてMRを開催する必要はない。

(質問)
小さな会社なので、事務局以外にもいろんな仕事を兼務しながら1人でこなしており、大変である。
(回答)
専任の事務局を置いている会社は少ないと思う。たいていは兼務だ。ただ、どんな小さな会社であれ、1人だけで事務局を担当しているのは事業リスク(担当者 の退職、欠勤など)が高いので、できれば他の人にも手伝ってもらったほうがよい。その時は、ISOを本来業務とは別の仕事として扱わないことだ。
また、小さな会社では、監査員が所属する部門を当人が監査しないでおくのはむずかしい。だが、同じ部門であっても、例えばAというラインで働いている人 は、隣のBのラインを監査してもかまわない。要は、部門などで仕事を区切らないこと。監査員が担当している仕事を、その監査員が監査しなければいいのだ。

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コメント

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  • コメント (6)

    • 今泉久朗
    • 2009年 3月 01日

    ファイヤードマンです。どこの審査機関か存じませんがなかなか目の付け所がいいですね。私が受講者と同じ立場だから言うわけではありませんが、事務局や管理責任者にこういうケアをしておけば、他の審査機関に乗り換えようとしないかもしれません。

    • え”…iso??
    • 2009年 3月 02日

    先日、親戚筋のEMS事務局の勉強会があって、報告の場をいただいたので、話の一部に「事務局はどうあるべきか」というテーマを設けて
    ・トップが、マネジャーが分かってくれないと嘆く前に、我々は「マーケティング」を忘れていないか。
    「顧客からスタートすればマーケティング。製品からスタートすれば販売」(ドラッカー)
    ・どうすれば事務局のファンが増えるのか
    … てな話をしたら、かなり反響がありました。
    みんな、悩んでいるんですよね。

    • 中尾優作
    • 2009年 3月 02日

    ファイヤードマンさんへ
    初回の認証費用、あるいは再認証費用って、乗用車並みの値段です。新車だったら、購入後1ヵ月したら無料点検があったり、1年後には安い値段での点検があったりと、きちんとメンテナンスサービスがあります。審査機関ってそれがない。審査以外の場であるなら、メンテナンスサービスをしてもいいと思うのですけど、そういう意識ってなかなかないようで。だから、メンテナンスをやる審査機関が出てくると目立つのですね。

    • 中尾優作
    • 2009年 3月 02日

    え”…iso? さんへ
    「どうすれば事務局のファンが増えるか」って、すごい聞きたいテーマ!

    • イソハドーグ
    • 2009年 3月 02日

    認証機関側からすると、認証機関変更の予防手段としてのサービスでしょうなぁ。受審側は、マネジメント事務局なら当然の内容で、ISO事務局なら目からウロコかな。

    • 中尾優作
    • 2009年 3月 02日

    イソハドーグさんへ
    <マネジメント事務局なら当然の内容で、ISO事務局なら目からウロコ
    うーん、いい表現だなあ。言葉の貯金箱に入れとこ。チャリン!

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