テクノファ年次フォーラム

テクノファの年次フォーラム 350人が来場

kaijou12.jpgISO研修機関・テクノファ(本社・川崎市、平林良人社長)主催による「第16回テクノファ年次フォーラム」が12月14日、東京品川区の「きゅりあん」で開催され、350名が来場し盛況を博した。
hirabayashi12.jpg冒頭、主催者を代表して平林良人氏は「当社は研修事業を始めて16年になるが、ここまで続けてこれたのは、ISOマネジメントシステムが社会的にその必要性 を認められてきたからではないかと考える。今後とも、まだまだ社会に対してISOが積極的に関わっていける余地はある。本日の講演でもそのあたりの話が聞 けるのではないかと思う」と挨拶した。

iguchi12.jpgまず最初に、日本適合性認定協会(JAB)専 務理事の井口新一氏が「今後のJABの取組について」をテーマに講演。井口氏は、世界で起きている制度上の課題について言及。1990年代後半に主にアジ アで起きた、認定機関が認定した認証機関の支店・フランチャイズが行う審査活動の問題は、現在も続いている。インドでは認定機関がISO 9001の認証を取得した組織を直接訪問し、十分な審査が行われていないことが判明。韓国では審査をせずに認証を発行した認証機関が摘発されたことが新聞 報道されている。IAF(国際認定フォーラム)では、こういった動きに対応すべく、インドのように認定機関が組織を直接審査することはしないが、重要項目 を直接チェックする方法が検討されているとのこと。
最近のJABの動向としては、認証機関の力量分析について、従来は産業分類の専門的能力を審査員が持っているかどうかにこだわっていたが、これからは産業 分野から独立した力量分析の実施を認証機関により一層浸透させたい。また、国内でローカルな認定機関(海外の認定機関)の認定を受けている認証機関に対し ては、JABが同機関に対して年1回のサーベイをやりたいとしてIAFに申し出ているとのこと。最後に「第三者評価制度は、関係機関みんなで取り組まなけ れば良くならない。社会の底上げができる制度、つまり社会財としての適合性評価制度の確立を目指したい」と締めくくった。

mukodono12.jpg続いて明治大学理工学部情報科学科教授の向殿政男氏が「労働安全衛生マネジメントシステムに期待されるもの」について講演。
日本は労働安全衛生法ができて以来、労働災害による死亡者数は減ってきているが、逆に重大災害の件数は増加しており、死亡者数や重大災害をぐっと減らすに は、新たにリスクアセスメントの考え方を導入・普及することが重要である。この考え方は2006年の労働安全衛生法の改正で取り入れられた。また、労災に よる死亡者数が日本と比べて極端に少なく、重大災害も少ない英国では、日本のように人間の注意重視よりも、むしろ設備・装置重視である。日本もISO 12100による設備安全対策が必要であり、2007年にはこの考え方に則って、機械の包括的な安全基準に関する指針の改正が行われた。英国のローベンス 報告や、国際安全規格の視点から学ぶべき点は多いとしている。
また、向殿氏は、「安全は本質的に総合的・領域横断的な学問である」とし、「技術」だけでなく「人間(消費者)」と「組織・仕組み」で安全を守るという3つの観点が重要であると述べた。最後に、労働安全衛生マネジメントシステムとリスクアセスメントの概要を解説した。

terada12.jpg続いて、IMSコンサルティング取 締役顧問の寺田博氏(ISO/PC242国内委員会委員)が「エネルギーマネジメントシステム」について講演。同氏はエネルギーマネジメントシステム (EnMS)が国際規格として審議されるまでの背景と各国のEnMSの規格化動向を紹介したあと、11月にロンドンで開催されたISO/PC242会議の 最新情報を報告した。energy consumption(エネルギー消費)やenergy review(エネルギーレビュー)という用語が今回新たに加わって、コンセプトの明確化が行われたことや、「エネルギーレビュー」「エネルギーベースラ イン」「エネルギーパフォーマンス指標」「設計」「エネルギーサービス、製品、設備の調達」「エネルギー供給の調達」といったEnMS独自の要求事項の内 容を説明した。また、省エネ法との関連についても、目的や対象、要求事項などを対比しながら解説を行った。

uchida12.jpg最後は、ムーディー・インターナショナル・サーティフィケーション(MIC)食品認証部マネージャーの内田修一氏が「農業製品、水産加工業のマネジメントシステムについて–JGAP審査・認証の概要–」をテーマに講演。JGAP(Japan Good Agricultural Practice)という農場管理基準と同基準を使った第三者認証を紹介し、MICがその第三者審査機関第一号に認定されたと述べた。認証の種類は青果 物、穀物、日本緑茶。審査の種類は個人審査(農場ごとの審査)と団体審査(団体事務局及び農場審査)があるとしている。▼

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