ISO 50001:2011

ISO 50001とISO 14001との相違点(4)

「ISO 50001とISO 14001との主要相違点」の第4回目で最終回。「4.6 パフォーマンスの点検」と「4.7 最高経営層によるマネジメントレビュー」を取り上げる。この2つの節の目次構成は次の通り。

4.6 パフォーマンスの点検

4.6.1 監視、測定及び解析
4.6.2 順守評価
4.6.3 エネルギーマネジメントシステムの内部監査
4.6.4 不適合、修正、是正及び予防処置
4.6.5 記録の管理

4.7 マネジメントレビュー

4.7.1 マネジメントレビューへのインプット
4.7.2 マネジメントレビューからのアウトプット

「4.6.1」 には「解析」が、「4.6.4」には「修正」という、ISO 14001のタイトルには付いていない用語が追加されている。ただ、ISO 14001と比べると、「解析」は新規用語だが、「修正」はISO 14001の「4.5.3」のa)項で correcting nonconformity という使い方をされているので、「是正処置」(corrective action)との違いをはっきり区別するためにタイトルにも入れたと思われる。

4.7.2 マネジメントレビューへのインプット

マネジメントレビューへのインプットには下記を含まなければならない。

a) 前回レビューのフォローアップ処置
b) エネルギー方針のレビュー
c) エネルギーパフォーマンス及び関連エネルギーパフォーマンス指標のレビュー
d) 法順守評価及び法的その他の要求事項の変更
e) 目的、目標達成の程度
f) 内部監査の結果
g) 是正、予防処置の状況
h) 今後のエネルギーパフォーマンスプロジェクト
i) 改善のための提案

この項目の中で、「b) エネルギー方針のレビュー」と「h) 今後のエネルギーパフォーマンスプロジェクト」は、ISO 50001特有の項目で、ISO 14001にはない。特に、h)項の「エネルギーパフォーマンスプロジェクト」なるものがどういう内容なのか、ISO/PC242委員の間でも明確ではな いようだ。

一方、ISO 14001の「4.6 マネジメントレビュー」にはあって、ISO 50001にはない項目が「b) 苦情を含む外部の利害関係者からのコミュニケーション」である。

以上、ISO 50001とISO 14001との相違点について、ISO/PC242エキスパートの寺田博委員が強調したポイントのまとめを終了する。もちろん両規格の間には、今回紹介した以外での細かい相違点がたくさんあることはご了承いただきたい。
現在、ISO 50001はまだDIS(国際規格案)の段階なので、内容は今後変更される可能性がある。現在、ISO/PC242参加国からコメントを募集しており、そ の締切が8月26日となっている。そこから、集まったコメントの検討が始まり、早ければ2011年1月にはFDIS(最終国際規格案)が承認され、 20011年前半には正式なIS(国際規格)が発行されることになる。

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