ISO 50001:2011

ISO 50001の未完成なところ

hirabayashi1.jpg平林良人さん(テクノファ社長)に久しぶりにお会いし、ISO 9001とISO 50001(エネルギーマネジメントシステム、以下EnMS)との比較結果を語ってもらいました。この両者を比べると、約6割の要求事項が共通しています。ですが、大きく異なる点もあります。

たとえば、「継続的改善」がISO 50001では明確には要求されていません。ISO 50001には、「4.1 一般要求事項」で「c) 継続的なエネルギーパフォーマンス及びEnMSの改善のためにこの規格の要件にどのように適合するかを決定し、文書しなければならない」とか、「4.3 エネルギー方針」で「エネルギー方針は、改善されたエネルギーパフォーマンスを達成するための組織のコミットメントを明言しなければならない」とか、部分的には「改善」という用語が使用されているのですが、継続的改善自体を要求する内容は書かれていないのです。一方、ISO 50001には、ISO 9001にはないEnMS独特の要求事項として、「4.4.2 エネルギープロファイル」「4.4.3 エネルギーベースライン」「4.4.4 エネルギーパフォーマンスインディケーター」などが入っています。

まだCD(委員会原案)だからかもしれませんが、規格の文章自体があいまいな点もあ ります。たとえば「4.3 エネルギー方針」の中で、エネルギー方針で文書化すべき項目として「a) EnMSの適用範囲と境界を定義し、文書化し」という記述があるのですが、「境界」は定義されているのですが、「適用範囲」が定義されていないので、「適 用範囲」と「境界」はどう違うのかが分かりません。あるいは、「4.5.6.1 エネルギーサービスと機器の購買」には、should(望ましい)が使われていますし、「4.5.6.2 エネルギーの購買」には、may(〜してもよい)が使われています。マネジメントシステム規格の要求事項はshall(〜しなければならない)で書かなけ ればならないのに、それが成されていません。

このshallを使っていない点について平林さんは「規格執筆者たちが、購買においてshallで要求するのはちょっとキツイかな、と思ったのかもしれま せん。ですが、shouldやmayで記述するなら、それは要求事項の本文ではなく、附属書にもっていくべきでしょう」とのこと。

平林さんはこれまで2回開催されたISO 50001に関する国際会議に出席されていなかったのですが、11月に開催されるロンドン会議(第3回国際会議)には出席されるそうです。上記のようなCDのあいまいな記述は、ぜひその会議で正してほしいものです。

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コメント

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  • コメント (2)

    • 米戸
    • 2009年 9月 30日

    ご無沙汰しています。iPhoneでこのブログが見れるようにしました。HPからリンクを張っていますので、パソコンでも見ることができます。
    「Twiitter and Blogs」のボタンを押して右上の「rssfeed」を二回押せばこのページの省略文章が一覧されています。中尾さんは、アップルを使っていらっしゃるので、問題ないと思います。MSのIEでは正常に作動しません。お暇な時に一度試してください。

    • 中尾優作
    • 2009年 9月 30日

    米戸さんへ
    こちらこそ、ご無沙汰しています。アイソス12月号特集でのISO 9004解説記事、楽しみにしてますよ!(あっ、もう言ってしまっていいのかな)・・・iPhoneを使いこなしておられるご様子。そういえば、以前、いそいそフォーラムで「Twitterっておもしろいですよ」って言っておられましたね。一度、やってみます。

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