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ISO 50001発行記念会議の概要

ISOは、ISO 50001(エネルギーマネジメントシステム)の発行に関する報告会議を、6月17日にスイスのジュネーブ国際会議センター(CICG)で開催、その内容をISOのウェブサイトに6月21日付で掲載した。
ISO 50001は、従来のマネジメントシステム規格の作成作業と違って、関連分野の規格や手引の作成を一切行わず、仕様書一本のみを審議し、その分、審議開始から発行までわずか3年半というハイスピードで開発された緊急課題的規格である。それだけに発行時のISOの情報提供も充実している。今回のカンファレンスもプレスリリースを出したほか、スピーカーたちのパワーポイント資料やYouTubeによるプレゼン風景などもアップされている。

以下は、カンファレンスの概要を伝えたプレスリリースの小生の粗訳である

ISO 50001(エネルギーマネジメント)着手イベント

財政的なプラス効果を伴うエネルギー効率の実質的な改善が、この新しいISO 50001というエネルギーマネジメント規格を検証するためにパイロットプログラムに参加した大企業及び中小企業の両方によって経験されました。

こうした成果は、この新規格のISOでの発行にちなんで、スイスのジュネーブ国際会議センター(CICG)で2011年6月17日に報告されました。

このイベントに参加するため世界から集まった200人近い聴衆に対して、ISO事務局長であるロブ・スティールは次のように発言しました。
「エネルギーは、もはや技術的な問題ではなく、最終結果に影響を与えるマネジメントの問題であり、この問題に取り組むべき時は今なのです」

このイベントには、規格開発に参加した45カ国約100人の中から、3人の方によるプレゼンテーションが含まれています。

ヒュー レット・パッカード(米国)で、グローバルエネルギーと持続可能性サービスの担当ディレクターであるケン・ハミルトン氏は、ISO 50001のことを、企業がエネルギーマネジメントと事業実施を統合するのを助ける「非常に実践的な規格」と表現しています。この規格は、ヒューレット・ パッカードのような多国籍企業に対して、グローバルなサプライチェーンを通じて、エネルギーコストを下げ、エネルギー使用の効率性を高めることになるで しょう。

ハミルトン氏は、米国のエネルギー省と高効率エネルギー生産に関する委員会によって後援されている優れたエネルギーパフォーマンスプログラムの一部から、2つのパイロット事業の成果を引用しました。

彼 は2つのプラントによる経験を紹介しました。1つは、大手企業であるダウ・ケミカルズが所有するプラントです。そのプラントでは2年間でエネルギー使用を 17.9%抑えました。また同時に、 ISO 50001の原則は、36人の従業員を雇っているテキサス州・ヒューストンのもう1つのプラントであるCCPの経験でも見られるように、中小企業でも成功 裏に実施されています。ここでは2年間で、資産投資なしで、年間25万USドルの価値に相当する14.9%の省エネを達成しています。

ブラジルのインターナショナル・カッパー・アソシエイション/MDJのディレクターであるアルベルト・J・フォッサ氏は、中国、米国、ブラジル、英国で開催された規格開発の会合を通じて、ISO 50001が国際的な専門知識として洗練されたことを強調しました。

これらの会合では、一方で、技術効率のエキスパートによって一般的な知識が作成されるとともに、他方では、マネジメントのエキスパートによって、組織のエネルギーパフォーマンスの継続的改善を達成するためにすべてのタイプの組織を支援する規格が作成されました。

UNIDO(国連工業開発機構)の産業エネルギー効率部門のマルコ・マティーニ氏は、将来のエネルギー需要の予測は、発展途上国での相当な増加を強調しており、そのため、新興経済における組織のためのISO 50001の重要性と関連性に注目していると述べました。

ISOにおけるマーケティング、コミュニケーション及び情報担当のディレクターであるニコラス・フリーリー氏の司会によるこの記念イベントでは、「ISOとエネルギーマネジメント」に関する短いビデオの初公開映像を見せました。このビデオは、利用可能な状態にして、ISOのウェブサイトのマルチメディアニュースのプレスリリースの欄に載っています。その欄には、スピーカーのビデオインタビューと彼らのプレゼンテーションビデオ及びパワーポイントスライド、新しいISOの小冊子「ISO 50001でエネルギーマネジメントへの挑戦に勝つ」(PDF)、さらにISO関連資料へのリンクが掲載されています。

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