ISO 50001:2011

ISO 50001本日発行

エネルギーマネジメントシステムの国際規格であるISO 50001が本日発行された。ISOは発行に際し、下記のようなアナウンス(原文英語、中尾による粗訳)を行っている。また、ISO 50001のエッセンスをまとめた16ページの美しいPDFが発行されている。それは、こちら

ISOはISO 50001(エネルギーマネジメント規格)を発行します
(2011年6月8日付ISOニュース)

国際社会が最も重要な課題の1つであるエネルギーに直面する中、6月15日付のISO 50001(エネルギーマネジメントシステム規格)の発行は待望されていました。なぜなら、この規格は、世界のエネルギー使用の約60%に積極的な影響力 を与えることができると予想されているからです。

ISO 50001は、エネルギー効率を高め、コストを削減し、エネルギーパフォーマンスを向上させるために、公衆及び民間部門の組織に経営戦略を提供するでしょう。

本規格は、6月15日にISOのウェブサイト(www.iso.org)で利用できるようになります。さらに、ISOは、ジュネーブ国際会議センター (CICG)において6月17日に本規格に関する会議を行います。下記のようなテーマでのプレゼンテーションが予定されています。

・ISO規格という一般的な枠組みの中で、ISO 50001は世界的な問題の解決にどのように貢献できるか。
・ISO 50001の詳説とその便益。
・この規格は、誰が関与し、どのように開発され、どのように課題を克服したか。
・発展途上国のためにISO 50001ができること。

ISO事務局長のロブ・スティールは次のようにコメントしています。
「組織の活動が何であれ、エネルギーは、組織運営に重要であり、組織に対する主要なコストです。我々は、原料から再生までに至るビジネスのサプライチェー ンを通じて、エネルギー使用を考慮するという考えに至りました。個々の組織は、エネルギーコスト、政府の政策、あるいは世界経済を制御できませんが、今こ こで、エネルギーマネジメントの方法を改善することはできます。改善されたエネルギーパフォーマンスは、エネルギー源とエネルギー関連資産の使用を最大に し、その結果、エネルギーコストとエネルギー消費の両方を抑え、組織に速やかに便益を提供できます。また、組織は、エネルギー資源の減少を抑え、地球温暖 化などのようなエネルギー使用の世界的な影響を緩和することに、積極的な貢献をするでしょう」

ISO 50001は、組織のマネジメントの実施にエネルギーパフォーマンスを組み込むための合意された枠組みを、組織に提供することを意図しています。多国籍企 業は、改善を特定し実行するための論理的かつ一貫した手法で組織横断的に実施すべく、規格と整合をとり、エネルギーマネジメントに関してアクセスを一本化 するでしょう。規格は以下の点を達成することを意図しています。

・現存するエネルギー消費資産を、組織がより良い方法で使うことを支援すること。
・透明性を確立し、エネルギー資源に関するコミュニケーションを促進すること。
・エネルギーマネジメントの最も優れた実践を促進し、良いエネルギーマネジメント活動を強化すること。
・施設面で、新しいエネルギー効率化技術の実現を評価し、最優先することを支援すること。
・サプライチェーンを通じて、エネルギー効率化を促進するための枠組みを提供すること。
・温室効果ガス排出削減プロジェクトのために、エネルギーマネジメントの改善を促進すること。
・環境マネジメントシステムや労働安全衛生マネジメントシステムのような、他のマネジメントシステムとの統合を許容すること。

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コメント

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  • コメント (4)

    • イソハドーグ
    • 2011年 6月 16日

    規格を好き嫌いで論じるのは、ナンセンスでしょうけど、ボクはISO50001は好きですね。組織の自由度が大きいからです。ちなみにISO14064は好きではありません。

    • 中尾優作
    • 2011年 6月 16日

    <組織の自由度が大きいからです。
    先日、道友さんがコメントで「規格適用の多様性が尊重されることを切に願う次第」と言っておられたけど、これも「自由度」の話だと思うのです。
    規格も、男も、細かいこと言うと嫌われますなあ。

  1. 中尾さま、
    この1年間 ISOS の個人会員として、中尾さまのブログを読ませていただいています。大変参考になりありがたく思っています。
    貴重な情報の数々に勇気をいただき、このほど「国際規格 ISO 50001 エネルギー管理システム」をテーマにした英語版ホームページを立ち上げました。
    http://www.enms-doc.com
    ぜひ見ていただきたく、連絡申し上げます。
    国際規格適合へドキュメントの重要性を説いています。
    8月中旬には日本語版ページをリンクさせる予定です。
    日本語版文書はISO 50001と省エネ法の「管理標準」を融合させたおもしろい文書ができるのではと思っています。
    よろしくお願い申し上げます。
    山之内(在バンクーバー)

    • 中尾優作
    • 2011年 7月 27日

    山之内さん、やりましたね!
    私のブログも「ISO 50001」で検索して訪問される方がダントツで多いです。もともとISOマネジメントシステム全般を扱うサイトなので、ISO 50001についての記事は扱い量としてはわずかなのですが、それでもグーグルやヤフーで「ISO 50001」で検索すると上位に入ってくるというのは、それだけこの分野の情報が不足しているのでしょう。
    そんな中、バンクーバーから日本の方がサイトを立ち上げてくれるのは実に心強いですね。8月中旬には日本語版もリンクされるとのこと。楽しみです。
    <日本語版文書はISO 50001と省エネ法の「管理標準」を融合させたおもしろい文書ができるのではと思っています。
    かゆいところに手が届いていると思います。日本では、おそらく管理文書として一番関心のある分野でしょう。

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