ISO 9001:2008

「0.2 プロセスアプローチ」

今日はISO 9001の「0.2 プロセスアプローチ」の2008年版における変更点をチェックしてみます。文章自体の変更はほとんどなくて、用語の使い方が少し変更されただけです。

まず、identify が determine に変更されたこと。JIS訳には変更ありません。ISOの委員会ではidentify という用語はすべて determine に変更しようという申し合わせができていたようですが、FDIS段階では徹底できていません。7.5.3 Identification and traceability(識別及びトレーサビリティ)の本文にはまだ identify が使用されています。

また、第二パラグラフの An  activity が An activity or set of activities に変更です。これもJIS訳には影響ありません。活動には、単独活動だけでなく、複数が一緒になった活動もあるからとのことです。

上記2点の変更を含む規格文は下記の通りです。(横線は削除、下線は追加です)

(ISO/FDIS 9001:2008 0.2 Process approach)
For an organization to function effectively, it has to identify determine and manage numerous linked activities.   An activity or set of activities using resources, and managed in order to enable the transformation of inputs into outputs, can be considered as a process.
(JIS DRAFT 9001:2008 0.2 プロセスアプローチ)
組織が効果的に機能するためには、数多くの関連し合う活動を明確にし、運営管理する必要がある。インプットをアウトプットに変換することを可能にするために資源を使って運営管理される活動は、プロセスとみなすことができる。

さらに、第三パラグラフに出てくる「プロセスを明確にし」が「望まれる成果を生み出すために、プロセスを明確にし」になりました。これはQMSの有効活用を強調したいというISO側の意図を反映させたものです。規格文は下記の通りです。(下線が追加された部分)

(ISO/FDIS 9001:2008 0.2 Process approach)
The application of a system of processes within an organization, together with the identification and interactions of these processes, and their management to produce the desired outcome, can be referred to as the “process approach”.
(JIS DRAFT 9001:2008 0.2 プロセスアプローチ)
組織内において、望まれる成果を生み出すために、プロセスを明確にし、その相互関係を把握し、運営管理することを併せて、一連のプロセスをシステムとして適用することを”プロセスアプローチ”と呼ぶ。

このほか、用語のJIS訳が次のように変更になりました。
左が2000年版の訳語で右が2008年版の訳語です。
performance 「実施状況」→「パフォーマンス」
results 「成果」→「結果」
notice 「参考」→「注記」

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コメント

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  • コメント (1)

    • 石塚 徹
    • 2009年 2月 10日

    9000:2006と9001:2008の「図1-プロセスを基準とした品質マネジメントシステムのモデル」が違う。なのに規格には9000:2006は9001:2008の引用規格であり、この規格に引用されることによって、この規格の一部を構成するとある。これに関して規格には何ら説明が無い。整合は?解らないのは私だけ? JSAに問うたらこれでいいのだとの事。これについて解説が無くわからないのは私だけなのか? QMSを運用している組織は、また審査をする審査員は皆わかっているのだろうか?

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