ISO 9001:2008

「1.1 一般」

今日はISO 9001:2008「1 適用範囲」の「1.1 一般」を見てみましょう。2000年版の参考では「この規格では”製品”という用語は、顧客向けに意図された製品又は顧客が要求した製品に限られて使われる」と記述しています。

この参考に対して、規格ユーザーから「最終製品が”製品”と読み取れる。中間におけ るものや購入したものは製品ではないということになる」とのコメントが数多く寄せられたそうです。そういう解釈でいくと、7.5.3、7.5.4、 7.5.5、7.6、8.1、8.2.4、8.3、8.4などに出てくる「製品」に関する活動は、すべて顧客に納入する最終製品にだけ適用すればよいとい うことになってしまい、規格の意図から大きく外れてしまうことになります。

そこで、2000年版のNOTEの記述を改め、下記のようにしました。(横線は削除、下線は追加)

(ISO 9001:2008 1.1  General)
NOTE  In this International Standard, the term “product” applies only to the product intended for, or required by, a customer.
NOTE 1 In this International Standard, the term “product” only applies to
- product intended for, or required by, a customer,
- any intended output resulting form the product realization processes.

(JIS DRAFT 9001:2008 1.1 一般)
注記1 この規格の”製品”という用語は、顧客向けに若しくは製品実現プロセス向けに意図された製品、又は顧客に若しくは製品実現プロセスに要求される製 品に使われる。これは、購買を含む、製品実現プロセスの結果として生じる、いかなる意図したアウトプットにも適用される。

また、2000年版の「規制要求事項」が、2008年版では「法令・規制要求事項」になりました。理由の詳細は本ブログの「0.1 一般」で述べたとおりです。原文は下記のように改訂されました。(下線は追加された部分)

(ISO 9001:2008 1.1  General)
a) needs to demonstate its ability to consistently provide product that meets customer and applicable statutory and regulatory requirements, and
b) aims to enhance customer satisfaction through the effective application of the system, including processes for continual improvement of the system and the assurance of conformity to customer and applicable statutory and regulatory requirements.
(JIS DRAFT 9001:2008 1.1  一般)
a) 顧客要求事項及び適用される法令・規制要求事項を満たした製品を一貫して提供する能力をもつことを実現する必要がある場合
b) 品質マネジメントシステムの継続的改善のプロセスを含むシステムの効果的な適用、並びに顧客要求事項及び適用される法令・規制要求事項への適合の保証を通して、顧客満足の向上を目指す場合

さらに、2008年版では新規に、NOTEで「法令・規制要求事項」について補足説明が行われています。(下線は追加)
(ISO 9001:2008 1.1  General)
NOTE 2 Statutory and regulatory requirements can be expressed as legal requirements.
(JID DRAFT 9001:2008 1.1 一般)
注記2 法令・規制要求事項は、法的要求事項と表現することもある。

2000年版同様、原文にはないですが、JISには次の解説が付きます。ただ、2000年版では「備考」としていましたが、2008年版では、表現を統一する意味で「注記」に改めています。

(JIS DRAFT 9001:2008 1.1  一般)
注記3 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を、次に示す。
ISO 9001:2008, Quality management systems – Requirements (IDT)
なお、対応の程度を表す記号(IDT)は、ISO/IEC Guide21に基づき、一致していることを示す。

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  1. 「5.5.2 管理責任者」
  2. 「8.2.3 プロセスの監視及び測定」
  3. 「6.2.2 力量、教育・訓練及び認識」
  4. 「4.2.1 一般」
  5. 「7.3.1 設計・開発の計画」
  6. 「序文 0.1 一般」
  7. 「7.5.1 製造及びサービス提供の管理」
  8. 「0.2 プロセスアプローチ」

コメント

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  • コメント (2)

    • 迷える仔豚
    • 2008年 11月 20日

    なんかさびしい話です。
    ISO認証を取ることが目的だから、出来るだけややこしい事は避けよう。逃げられることは逃げよう。楽に審査をこなそう。っていう発想が見え見えだったってことですよねぇ。
    それを防ぐために、詭弁を使わせないように規格側の表現を補足していく。というのはどうなんでしょう。
    誰のためにシステムを動かしているのか?ISOに取り組む目的って何?勉強するために学校に行って、単位を取るために代返を頼む。そんな根本的な考え違いへの対処のようです。
    我が家では、普段どおりの審査を訴えています。フツーに仕事をしてフツーに間違っているのならば、指摘を受けて是正しましょう。判っている事をごまかしてその場しのぎをしても自分たちのために何にもならないですから。
    不景気の時に、とんでもない経費をかけてごまかしの登録証を手に入れるほど余裕なんかありませんから。

    • 炉村@ROMLER
    • 2008年 11月 20日

    仔豚さん、どーも。
    確かにさびしい話ですね。
    炉村のポケ本にはいっぱい落書きがしてありますが、
    ここのところには、
    「意図しないプロセスの結果(=副産物)には適用しないという意味」
    と書き込んでありました。
    ここを
    「意図しないプロセスの結果(=副産物)に”しか”適用しない」
    とすると、環境マネジメントシステムとして使えそうで
    オモシロいんですけどね。

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