ISO 9001:2008

「4.2.4 記録の管理」

今日は「4.2.4 記録の管理」です。「4.2.4」は「4.2.3」と比較して考えるとわかりやすいです。前日述べたように、「4.2.3」では、記録を作成することが要求され、「4.2.4」では、記録を管理することが要求されています。このあたりの区分けが2008年版で明確になりました。
「4.2.4」の第一パラグラフで、2000年版では記録を「作成し、維持する」ことが求められていましたが、2008年版では「維持する」が削除され、作成された記録を「管理する」ことが求められています。

また、第二パラグラフでは、2000年版では「”文書化された手順”を確立すること」という表現で、誰が確立するのか、その主体が明確ではありませんでした。2008年版では、「組織」が確立しなければならない、として主体を明確にしました。

さらに、2000年版では「記録は、読みやすく、容易に識別可能で、検索可能であること」という文章が本文の真ん中に入っていましたが、これをISO 14001との整合性をとって、条文の一番最後に移動しました。

原文とJIS文は次の通りです。
(原文の下線は追加、横線は削除)

(ISO/FDIS 9001:2008)
Records shall be established and maintained to provide evidence of conformity to requirements and of the effctive operation of the quality management system shall be controlledRecords shall remain legible, readily identifiable and retrievable.
The organization shall establish a documented procedure shall be established to define the controls needed for the identification, storage protection, retrieval, retention time and disposition of records.
Records shall remain legible, readily identifiable and retrievable.

(JIS Q 9001:2000)
記録は、要求事項への適合及び品質マネジメントシステムの効果的運用の証拠を示すために、作成し、維持すること。記録は、読みやすく、容易に識別可能で、
検索可能であること。記録の識別、保管、保護、検索、保管期間及び廃棄に関して必要な管理を規定するために、”文書化された手順”を確立すること。

(JIS DRAFT 9001:2008)
要求事項への適合及び品質マネジメントシステムの効果的運用の証拠を示すために作成された記録は、管理しなければならない。
組織は、記録の識別、保管、保護、検索、保管期間及び廃棄に関して必要な管理を規定するために、”文書化された手順”を確立しなければならない。
記録は、読みやすく、容易に識別可能で、かつ、
検索可能でなければならない。

今回で、ISO/FDIS 9001:2008の要求事項に関する項番(4〜8章)の解説はすべて終了しました。今月はいよいよISO 9001:2008が発行される予定です。今後、規格が審査の中で適用されていく中で、いろいろな問題点が浮かび上がってくるでしょう。その時にはまた、本ブログで取り上げてみたいと思います。

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