ヨーガ断食合宿2日目 富士に縁なし

夜中の2時半頃、道場長が起こしに来てくれた。隣で寝ていたはずの香川さんは、もういなかった。短い間でしたが、お世話になりました。

準備を整えて、3時過ぎには車に乗り込む。メンバーは運転手をつとめる道場長と私とBOSSの3人。朝日を浴びて赤く輝く富士山(いわゆる赤富士)を目指す。

道場長は携帯で赤富士スポットに据えてあるウェブカメラのサイトにアクセス。画面を見ると、雲もなく晴れており、富士山登頂を目指す登山者のライトも見えるという。「うん、晴れてる。大丈夫だ」道場長はそう言って、うなづき、車のエンジンをかけて、出発。

くねくねした山道を走っていくうちに、だんだんと雲が出てきた。「あれー、おかしいな」そう言いながら、道場長は何度も車を途中で止めて、ウェブカメラをチェック。途中で、ウェブカメラでも、富士山が見えなくなった。

「どうしますか? あきらめて、引き返すか、それとも富士山が見えるところまで行ってしまうか?」
と道場長は例によってBOSSに問いかける。
「見たーい! せっかく来たんだし」
「じゃあ、もうちょっと走ってみますか」
と2人で事は決まり、道場長は車をさらに遠くまで走らせた。

とうとう富士山の湧き水が出る池で有名な忍野八海まで来たが、こんなところまで来ても、曇っていて富士山は見えない! あきらめて引き返すことに。帰りの 道路の両側には、ファナックの忍野工場(ロボットやNC装置の製造工場)のイエロー一色の建物が続く。イエローは、ファナックのコーポレートカラー。建物 から、会社のパンフレットから、社員の制服まで、すべてイエロー。緑の林の中に、このイエローは不調和きわまりない。イエローはゴッホの永久欠番色。凡人 が使うと失敗するのに。

富士山が見れなかったので、道場長は気を遣ってくれて、帰りに芦ノ湖の湖畔にある箱根神社と箱根関所に寄ってくれた。道場長は車の中で待っていて、私と BOSSで神社でお参りをしたり、関所を見学したりした。箱根神社の杉並木は巨木で壮大だった。早朝だったので、人影なく、静寂そのもの。おみくじを引 く。私は大吉。BOSSは小吉だった。

「小吉って、いいんですか? それとも良くないんですか?」
「比較的良いほうです」
神社からの帰り道に、おみくじがいっぱい結びつけてある場所があった。
「引いたおみくじは、ここに結びつけて帰るんですか?」
「悪い場合は、結ぶ人が多いと思います」
「そうですか。じゃあ、一応、結んでおこうかな」
そう言って、BOSSは自分のおみくじを結んだ。
我が道をゆくって感じ?

帰り道は高速道路をぶっ飛ばして帰った。道場に着いて、しばらくすると子どもの声が聞こえた。道場長のお子さんたち(たぶん)がランドセルを背負って、車 に乗り込んだ。これから小学校まで車で送っていくんだな、きっと。今日は、早朝の礼拝・経絡(けいらく)体操・瞑想はスキップ。朝食は、リンゴジュース (ミキサーで作ったドロドロジュース)一杯と小さいバナナ半分。午前11時からのオプションスタートまで休憩をとる。

11時に車の前に行くと、私とBOSSのほか、新客が2人増えていた、今日来たばかりの若い女性(心なごむ関西弁をしゃべる女子)と年配の女性(チバさん が「お母さん」と呼んでいた)だ。お母さんは近場の人だが、なごみ系女子はなんと大阪からの参加で、しかも私同様5泊するという。

本日のナビゲーターは、私を根府川駅から道場まで車で送ってくれた筋肉マンのチバさんである。今日のオプションは、芦ノ湖半周コース。天気はカンカン照り だが、湖畔を歩くこのハイキングコースはほとんど木陰になっている。チバさんはスタート時点まで私たちを車で運んでくれ、それから到着地点まで車を移動さ せ、そこから歩き始めるという。つまり、コースの中間地点で私たちとチバさんは合流するわけだ。

先頭はBOSSがハイスピードで歩き、そのあとを私が追う。なごみ系女子とお母さんはそれぞれマイペースで歩く。中間地点でチバさんと合流し、さらにしば らく歩くと広々とした空き地に出たので、そこで昼食休憩。昼飯は、例によって、おにぎり1個と暖かいしょうが湯である。私も2日目なので、今度はゆっくり とおにぎりを食べる。なごみ系女子とお母さんを見ると、やっぱりすぐにペロッと食べてしまっている。ムフフフ。

昼食後、歩き始めてしばらくすると、お母さんの靴底のゴムが半分はがれて、ブラブラしている。
「どうしましょうかねー、はがしてしまったほうがいいですかねー」
お母さんは、先頭を歩くチバさんに問いかける。
「はがしたほうがいいでしょう。ひっかけると、あぶないし」
私はお母さんのすぐ後を歩いていたので、そのブラブラしているゴムをベリッとはがしてあげた。
数十分ほど歩くと、今度はもう片方の靴底のゴムもブラブラし始めた。
「アラアラ、こんどはこっちも」
今度は私がすかさず「はがしてあげましょう」と言って、そのブラブラをはがしてあげた。

そう言えば、ヨーガ道場.COMの注意書きに「靴の裏のソールが剥がれるトラブルが必ず年に数回あります。製造後3〜5年以上経過した靴はご注意ください!」と書いてあった。まさにマニュアル通りのトラブルだった。

ハイキングが終わると、お約束の温泉へ。今日は箱根の「ロッジ富士見苑」 である。入浴料金は税込みで550円。昨日に比べ、値段は安くていいのだが、露天風呂がない。露天風呂がないと、なかなか1時間半という規定の休憩時間を つぶすのはむずかしい。かといって、温泉に長時間つかるわけにもいかない。そこで、温泉につかっては冷たいシャワーを浴びる、ということを繰り返した。1 時間20分ほどして、ホテルのロビーに行くと、すでに女性3人はソファーでくつろいでいた。お母さんは私を見て、「よくそんなに時間がつぶせますねー」と 驚いていた。

その日の夕食は、味噌汁と野菜サラダ。サラダには、ほんの数滴、ドレッシングがかかっている。BOSSは私を見ながら、「食べるのが、だいぶゆっくりになりましたね」と少し評価した。

お母さんはにぎやかだ。「ごはんは、何回くらい噛んで食べればいいのでしょうか? 決まっているのでしょうか?」とか、「私はもう明日のオプションはダ メ。もうダメです。遠慮しておきます。この近くにヒルトンホテルがあるって言うじゃないですか。私、そこでコーヒーが飲みたいわ!」とか言って、みんなを 笑わせていた。

午後7時からヨーガ。ヨーガ初めてのお母さんが、隣だった。ときどきポーズが分からなくなって、私のほうをチラチラ見る。見てはいけない。私は体が硬いので、ポーズの途中までしか行ってないから、参照してはならぬ。

午後10時就寝。大部屋に一人、ぜいたくに寝る。帰るまでずっと一人だろうか。それはそれで、気楽でいいのだが……

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