GFSI

JAPAN FOOD SAFETY DAY 2012 速報(その1)

JAPAN FOOD SAFETY DAY 2012」(GFSIが2010年から毎年開催している食品安全に関する国際フォーラム)が本日10:00から17:30まで、ホテル・オークラ東京で開催され、135社300人が参加した。同フォーラムのプログラムと印象に残った発言内容をまとめてみた。
【開会挨拶】
The Consumer Goods Forum エシカル・ソーシング&フード・セーフティ・イニシアチブ バイス・プレジデント クローディンヌ・ミュジテリ氏
musitelli.jpg昨年のフォーラムで、GFSIの日本ローカル・ワーキング・グループを作ろうという話が出たが、それが実際に実現し、GFSIガイダンスドキュメント(GFSI承認の可能性のある食品安全スキームが参照できるように承認の過程を定義し、コンプライアンス遵守を目指す指針となるもの。また、GFSIの承認を得るために食品安全スキームがクリアすべき要求事項を明確にし、安全な食品および飼料を製造するための基準に含まれるべき主要素を定義している)の日本語訳などの成果が出ている。日本同様の活動を、今度は中国やラテンアメリカで展開したいと思う。GFSIの活動をグローバルに展開することで、世界に食品安全を広げていきたい。

【ステークホルダーの集結 - 世界規模での食品安全の推進に向けて】
GFSI理事長、Danone 品質管理 ジェネラル・マネージャー イブ・レイ氏
GFSI副理事、イオン株式会社 グループ物流責任者、イオングローバルSCM株式会社 代表取締役社長 ジェンク・グロル氏

(イブ・レイ氏)
rey.jpg食品安全を確保するためには全世界の協力が必要であるし、官民の連携が不可欠だ。世界の人口は現在は70億人だが2050年には90億人になり、我々は今よ りも2倍もしくは3倍の食品を安全な状態で提供しなければならない。しかも我々は、現在は世界で20億人、つまり地球の3分の1の人々が食品や水などの汚 染によって何らかの病気になっているという深刻な課題に直面している。GFSIはこの問題に対して、食品安全のための制度の確立で貢献していきたい。

GFSIは3つの目標を持っている。それは、「CONNECT」(すべての食品安全ステークホルダー、民間から公的機関までをつなぐこと)、 「PROTECT」(消費者の信頼と企業に対する評価)、「MANAGE COST」(フードシステム全体のコストを最適化)である。

また、2012年から2014年というマイルストーンでの取り組み課題として、次の4つを展望している。それは、「民間企業と公共機関との連携」「食品安全マネジメント能力の向上」「第三者認証の信頼度向上」「地理的発展・適用範囲の拡大」である。

(ジェンク・グロル氏)
gurol.jpg食品安全の活動というのは、消費者からクレームが来たので取り組むといったものが多いが、GFSIの活動は食品安全分野としては珍しくポジティブだ。食品安 全は1社だけで取り組んでも、とても対応できるものではない。例えば、あるポーランドのチキン・キエフ(チキンカツ)は、10カ国とEUから供給される食 材などによって作られているが、1社でこれらのすべての供給物の食品安全を管理することは到底できない。食品安全は競争要因ではない。世界中のみんなが取 り組むべき共通要因なのである。

21世紀の食品安全には、大規模の「協働化」が必要だ。GFSIのミッションは「世界中の消費者に対し、安全で持続可能な食品を提供すること」である。そ のためには、食品安全マネジメントシステムの継続的改善を推進するとともに、消費者に対して、手に入りやすく、かつ適正な価格の商品を保証しなければなら ない。

【Japan Update – GFSI日本ローカル・ワーキング・グループについて】
GFSI日本ローカル・ワーキング・グループ コアチーム・サブリーダー&コミュニケーション・ワーキング・グループ・リーダー、ザ コカ・コーラ カンパニー グローバルオーディット オーディットプロセスマネジャーコリア&ジャパン 瀬在祥生氏

sezai.jpgGFSI 日本ローカル・ワーキング・グループは、GFSIの取り組みに賛同する企業が集まり協働するために2012年1月に発足、コアチームと3つ(コミュニケー ション、GFSIスキーム、グローバルマーケット)のワーキンググループ(WG)による活動が始まった。活動の目的は大きく2つあって、1つはGFSIガ イダンスドキュメントなどの日本語化であり、もう1つは海外のGFSIの活動とつながることだ。

GFSI 日本ローカル・ワーキング・グループでは、2011年12月、2012年3 月、2012年7月と3回にわたってワークショップを開催、3回合計で約500名の参加者があった。ワークショップでは、午前中はGFSIの解説、午後は 認証制度や海外でのカンファレンスの紹介などを行った。来年は4月に第4回目のワークショップ開催を予定しており、今までの説明主体の会合から、ステーク ホルダーとのインタラクティブな会合へと発展させたい。

GFSI日本の活動で活躍しておられる方々を紹介したい(以下、3名がショートプレゼンを行った)。

【キリン・山本氏(コアチーム)】
日本国内の食品安全に関わる問題、特に農水省、厚労省、消費者庁、経産省との官民のコミュニケーションに関わる作業をコアチームで行っている。

【花王・今城氏(GFSIスキームWG】
夏 休みを返上して、WGのメンバーがGFSIガイダンスドキュメントの翻訳作業に取り組み、10月1日付でリリースできた。参加メンバーの方々に厚く感謝し たい。この翻訳によって、ガイダンスドキュメントの理解度を向上させ、今後は日本からGFSI承認スキームのあり方についての提言を行っていくと共に、食 品安全関係者との連携を深めていきたいと考えている。

【西友・徳屋氏(グローバルマーケットWG)】
GFSIのグローバル・マーケット・プログラムの翻訳をWGで取り組んでおり、12月末リリースを目指している。17社のメンバーで鋭意努力中である。2013年はこのプログラムをトライアルで取り組みたい。メトロはすでに、第二者監査でこのプログラムを使っている。
(写真左から、山本氏、今城氏、徳屋氏)

 

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(以上で午前の部、終了。午後の部は明日のブログで紹介)

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