震災寄稿

【震災寄稿 No.5】 多くの人のあたたかみを肌身で感じた2週間

茨城県北部在住で被災された方からのご寄稿です。
ご近所の方々と助け合って過ごされた2週間の体験が書かれています。
ありがとうございました。

多くの人のあたたかみを肌身で感じた2週間
tetu 著

大地震の被災者の皆様に心から御見舞申し上げます。

茨城県北部に会社・自宅があり、地震後、3日間の停電と12日の断水を経験しました。

地震の時は、たまたま休みで自宅にいました。最初の揺れがおさまり外に出ると、塀は崩れ、屋根から瓦は落ち、道路は所々にひびが入っていました。その後、突き上げるような揺れが何度かあり、立っていられず地面に手をついて過ぎ去るのを待つしかありませんでした。

電気・水道はストップし、夕暮れとともに、これから訪れる暗闇でどうすごすかを考えるようになりました。道路に集まった人たちと、食料・飲料・明かり・携 帯ラジオを準備するよう声をかけ合い、それぞれが準備に。近くのコンビニには食料を調達する人々が押し寄せ、明かりが消え、商品が散乱した店内では、以外 と冷静に電卓をたたく店員の姿が印象的でした。

停電の夜、寝るスペースがないと転がり込んできた友人家族を我が家に受け入れ、電気もガスも水道もない生活が始まりました。30分に1回ぐらい訪れる強い余震に怯えながら、車の中で一夜を過ごした人も少なくないようです。

寒い中、夜中に外にでてみると満天の星。自分の家からあんなにきれいな星空を見るのは子供の頃以来です。南の空に”さそり座”の釣り針形が確認でき、不安の中、ちょっとだけ心が和むとともに、日頃の光害の酷さを実感しました。

地震後4日目の正午に電気が開通し、ラジオでは聞いていたものの初めて目にする東北地方の震災には声が出ませんでした。テレビではさかんに災害伝言のしかたを放送していましたが、電気のない場所には届かないのです。

なおかつ3日目ぐらいには携帯電話のバッテリーが切れて連絡手段がなくなりました。手回し充電機があったので携帯電話の充電を行いましたが、 使える状態になるまでには何時間も回し続ける必要があり断念。今回の教訓は、車のシガーライターからの充電キットを持っておくべきということです。

ガスは幸いプロパンガスでしたので、地震翌日に販売店の方が点検に来てくれて使えるようになりました。冷蔵庫の中で解凍し始めた冷凍食品と炊飯器の中に残されたご飯を分け合って食べました。近所の人たちと食料を分けてもらったりもしました。

水について。近所の方が自宅の井戸に「ご自由にどうぞ」の張り紙をして開放していました。頭の下がる思いでお世話になりましたが、その井戸は1週間で涸れ てしまい、その後は市や自衛隊からの給水にお世話になることになりました。13日目にやっと水が出ましたが、赤水で飲料できず、その後も4日間は給水のお 世話になりました。

東北地方の震災に比べれば掠り傷程度ですが、地震後の2週間は多くの人のあたたかみを肌身で感じました。この経験をこれからも忘れることなく、人の絆を大切にしていきたいと思います。

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