ISOS Review

【ISOS Review】 「復興事業が忙しくて審査準備ができない」は正論か?

楢崎建志さん(ISO審査機関である新日本認証サービスの代表取締役)がアイソス5月号の意見広告(本誌最終頁に掲載)で次のように書いている。

或るお客様から「東日本震災の復興事業で忙しくなかなか審査を受ける準備ができない。何とか日程を延ばしてほしい」という希望が寄せられました。

楢崎さんはこの希望に対して、こんなことを考えている。

ドラッカーの言う(当然ISOも言っている)有効性は”Doing things right”ではなく”Doing the right things”であることから考えると、東日本震災の復興事業というCSRをISOの要求事項を満たしながらシステムを動かし「行動する」方が「評価」はたかくなるし、認証に値するのではないか。

もちろん、事は簡単ではない。日本におけるEMS審査のパイオニアである楢崎さんは、その点を重々感じている。

忙しくしている現場の「行動内容」をつぶさに見ることが「審査」であると考えるのだが、まだまだ受け側も、審査員も、制度側もそこまで行っていない。受審者の顧客自体が現場審査を容認というか積極的に開放してくれるようになってほしい。

センシティブな問題なので、感情的な反発も起こるかもしれないが、斬新な問題提起だと思う。

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コメント

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  • コメント (4)

  1. 考え方ですが、通常の審査も通常の状態をみてもらっていないから問題ではないのでしょうか?
    厚化粧して審査を受けてもしょうがありません
    美人はすっぴんでも美人
    もっとも弊社に来る審査員は、バーチャルでない当たり前の会社を審査するのが苦手な人が多いようで、誰が来てもこぼしています
    「ISOも業務と一体化すると審査が難しい」

    • 迷える仔豚
    • 2012年 4月 10日

    名前も元に戻って迷ってしまっています。
    異論も多く出ることも承知の上ですが。。。
    認証審査の目的を考えると、「資格」ではなく「現状の評価」であると思っています。現状がどうであるかということを客観的に見て「今はできているか」という評価をすることであると思います。
    逆に言えば、現実問題として震災前の状態とは異なっているのならば、その状態を維持しているという「認証」の継続をすることは正しく「今」を評価しているとも言えないのではないでしょうか。
    被災地の組織が想像を超えた苦難の中、復興に取り組まれていることは否定のしようもありませんし、組織を存続させるだけでも難しいことだと思います。
    それはそれとして、じゃぁ現在の組織の運営の状況が震災前に決めたシステム通りにできているのかということは、別問題であると思います。復旧、復興には長い時間がかかることを想定するならば、復旧、復興時に適したシステム運営が必要になっていると思います。それは、手間のかかることでもあり、必ず作らなければならないというものでもないと思います。
    「認証の維持」がどこまで求められるのかということにもなってくると思います。
    制度上の問題点もあるのかもしれませんが、このような緊急、重大な時には「認証評価の停止」=「ある一定期間は見ることができないので評価はしていません」という判断もあると思います。
    安定したときに、ゼロからというのではなく、一定期間の停止を超えて再スタートするという運用もあるのではないでしょうか。
    重大な病気で定期試験を受けられないのだから、無条件で進級をすることは公平性に欠けるとも思います。
    しかしだからということだけで、退学する必要もなく、停学として元気になってから再スタートするような運用方法はないのでしょうか。

    • 中尾優作
    • 2012年 4月 11日

    楢崎さんはたぶん、EMS審査を想定して発言しておられるのだと推察します。QMS審査となると、仔豚さんがおっしゃるように、
    <緊急、重大な時には「認証評価の停止」=「ある一定期間は見ることができないので評価はしていません」という判断もあると思います。
    ということになると思います。ただ、認証制度には「退学」と「停学」の区別は、ちょっと考えられないような気がします。

    • Dr.McCoy
    • 2012年 4月 11日

    異論というか、違うんじゃないかなということで。
    迷える仔豚さんへ
    このような事態に何かあってもいいんじゃないかという考え方には同意なんですが、最後の例えの部分がですねぇ。
    #重大な病気で定期試験を受けられないのだから、無条件で進級をすることは公平性に欠けるとも思います。
    #しかしだからということだけで、退学する必要もなく、停学として元気になってから再スタートするような運用方法はないのでしょうか。
    ここのつながりが、ありそうで実は成り立ってないんですよね。
    上記の例えを組織の運営って観点で置き換えてみると、
    「重大な出来事で定期審査を受けられないのだから、無条件で認証継続をすることは公平性に欠けるとも思います」
    「しかしだからということだけで、倒産する必要もなく、事業の中断をして復旧してから再スタートするような運用方法はないのでしょうか」
    ですよね。
    ほら、何か変でしょ。
    学生だって、
     退学=学生でなくなる
     停学=学生としての席だけ維持
    なわけであって、元気になるまでの停学中にある中間試験や期末試験なんて受けられないわけで、なんら学生としての行いも評価も受けられるものでもありません。
    なわけですから組織の第三者認証だって、その事業活動のためのMSの継続性を継続審査って形で評価するわけですから、仮に事業の一時中断中は認証の一時保留ってことになっても、その間は定期審査も更新審査も受けられませんというか、受けようがないわけですから、
     認証の一時保留≒認証なし
    みたいなもんでしょ。
    仔豚さんの取引先が
    「諸般の事情で認証の一時保留してます」
    って言ってきたら、それを認証継続って認められます?
    ちなみにISO/TS16949には、きわめて限定的ではあるものの、認証の保留だったか一時停止だったかの制度があります。しかしそれを解除するにはもう一度登録審査レベルの審査を受けなければならないので、保留(一時停止)中は認証継続とは認められません。
    ま、第三者認証制度の目的にひとつ(MSの継続性)を考えれば、現状のサービスは間違ってはいないと思います。
    ただ、楢崎さんのおっしゃることはよく分かります。

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