Vantage Point

Vantage Point 野にいる人

「要求事項に適合する製品・サービスを提供し、組織の持続的発展を目指します。その意味では、品質マネジメントシステムは予防処置そのものではないでしょうか。マネジメントレビューの記録、内部監査の記録、製品要求事項のレビューの記録、設計・開発のレビューの記録……これらすべてが予防処置の記録ではないでしょうか。次の版では、予防処置だけの独立した記録が必要だと誤解されない規格要求事項になりますように」
(アイソス2011年7月号93頁の門岡淳さんの記事〈Column〉から抜粋)

先日、あるISO国内委員会委員の方がこう言ってました。「ISO 22000には、なぜ予防処置がないのだ?」と聞かれた同規格ドラフト作成委員の1人が「規格全体が予防処置の規格だからだ」と回答したそうです。

同様に、あらゆるISOマネジメントシステム規格に共通する要求事項として開発されたISO Guide83にも予防処置の項目がありません(不適合、是正処置、継続的改善はありますが)。当然「なぜISOマネジメントシステム規格の共通要求事項なのに、予防処置がないのだ?」と問う人が出てくるでしょう。それに対して、同規格のドラフト作成委員は「改善の章の1項目として、狭い範囲で予防処置をとらえてもらっては困る。ISOマネジメントシステム規格全体が予防処置のためのものなのだから」という回答を用意しているそうです。

この発言を聞いて、門岡淳さんの一文(上記)を思い出しました。ISOの委員に聞くまでもありません。我々のすぐそばに、すでにこのような考えを持っている人がいます。

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コメント

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  • コメント (10)

    • 門岡 淳
    • 2012年 2月 20日

    過分なコメントありがとうございます。私も最初に書いた(品質?)マネジメントシステムでは,予防処置は是正処置の水平展開だけでした(^-^)ハハ。
    いろいろな経験・トラブルを重ねるうちに,自分で手順書を書くときだってポカ除けを考えているし・・・・予防処置は,もっと広いと気づいたのですが・・・・。あまり変化しない品質マネジメントシステムでの経験しかない人は気づきにくいかもしれません。常に新しい製品やサービスを提供し続けているダイナミックな品質マネジメントシステムでは,不適合が発生してからの是正処置では遅過ぎます。

    • 中尾優作
    • 2012年 2月 20日

    >あまり変化しない品質マネジメントシステムでの経験しかない人は気づきにくいかもしれません。
    なるほど!
    これはちょっと頭の隅に置いておきます。

    • 門岡 淳
    • 2012年 2月 21日

    もう一つ気になることが・・・・。PDCAモデルの刷り込みが強すぎるという可能性はないでしょうか。予防処置がAならば・・・P計画を立て,D実施して,Cチェッックして,それからA改善をする・・・・是正処置と予防処置を並べた人は・・・・囚われていたのかもしれません,PDCAに。基本的な考え方としては正しいのでしょうが,なにもかもPDCAに当てはめるのはいかがなものかと。

    • 鈴木(道友)信吾
    • 2012年 2月 22日

    別解として、です。
    予防処置が最初のP(例:システム構築)なので、その後の「A」は全て是正処置、ということも成立しそうですなぁ。

    • 肥後 勇
    • 2012年 2月 24日

    門岡 淳様、中尾優作様
    アイソス2011年7 月号p93の門岡さまのColumn欄の考えに同感です。アイソス2011年4月号p68〜70に門岡さまの発想と類似したことを記事にさせていただいております。“品質管理活動やISO 9001に基づく活動そのものが、不良を発生させないための未然防止活動である。。。。”としました。最近では日常活動の中で自分たちが必要と決めた未然防止活動をしていれば、8.5.3を満たす記録とそうでない記録はあっても良いのではないかとも考えております。建設業などのTBM/ヒューマンエラー活動/QCサークル活動による改善活動etc.あまりこだわると審査対応のためにわざわざ記録をとるというよりも記録を作成するというようなパタンができてしまう様な気もします。

    • 中尾優作
    • 2012年 2月 25日

    雄大な考え方だと思います。
    既存の仕組み全体を見直すループがスペックとして明確に埋め込まれているのは9005ですが、9001や14001でそのようにとらえてみることは、かっこいいですね。

    • 和田監督に期待する仔豚
    • 2012年 2月 27日

    確かに、なんでもPDCAなのかというのは有ると思います。
    社内の研修で使うネタですが、我がタイガースの和田新監督とすれば、Pを最初にするのではないと思うのです。
    既にチームもできていて課題も有るのだから、チームの弱み、課題を見つけて(C)、トレードとかして(A)、それに基づいて来年構想を立てて(P)、ペナントレース開幕(D)かと。
    いわゆるCAP Doですが、監査(C)への是正が(A)と言う意味での予防は(P)だと見るのが判り易く思うのですが。

    • 門岡 淳
    • 2012年 2月 27日

    肥後 勇さん,おばんです。門岡 淳です(^-^)。
    ISO9001の改正版もガイド83に沿って作られるならば,予防処置はなくなるのでしょうね。
    >審査対応のためにわざわざ記録をとるというよりも記録を作成する
    →予防処置も記録の要求事項さえなければ,私も文句は言わなかったのですが。必要もない記録を作成するならまだしも,必要のない予防処置を作るという事例も起きそうで・・・規格要求事項の有効性を損なう規格要求事項だと思います。

    • 中尾優作
    • 2012年 2月 27日

    <監査(C)への是正が(A)と言う意味での予防は(P)だと見るのが判り易く思うのですが。
    これ、おもしろい!
    メジャーリーグのGMは、こんなのも仕事なんでしょうね。

    • ○○監督に期待できないイソハドーグ
    • 2012年 2月 28日

    P=C〜A〜P’ の意での、PDCA
    そのとおりだと思います。そのあたりを考えると
    前監督のおかげで強くなった地元チームの、
    新(?)監督は、CAができてないなぁ。

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