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「認証どころではない」発言について

最近、東北地方太平洋沖地震関係の話題で、あるネット上で「認証どころではない」という発言を何度か見かけました。

本当に認証どころではない人は、わざわざ「認証どころではない」とは書き込みません。
なぜなら、認証どころではないからです。
ですから、「認証どころではない」と書いている人は、「認証どころではない人」ではありません

雑誌アイソスの編集・発行も認証関係の仕事の1つです。
ですから、「認証どころではない」というのは、「アイソスどころではない」と同じ意味だと思っています。

同様に、審査員にとっては「審査どころではない」と言われているのと同じであり、ISOコンサルタントにとっては「コンサルどころではない」と言われているのと同じです。

受審組織の方には、「自分は認証関係者である」という意識がほとんどないかもしれません。ですが、例えばあなたの名刺に「ISO推進担当」とかいった業務名が付いているなら、「ISO推進どころではない」と言われているのと同じです。

あなたの仕事が△△という業務だったとします。
「△△どころではない」と言われたら、どんな気がしますか?

震災時においては、衣食住や交通・通信・電力といった社会インフラを直接提供・支援する仕事が最優先に遂行されるべきです。
ですが、それ以外の仕事も、我々はしなければなりません。
それ以外の仕事について、「△△どころではない」と言うべきではありません。
そのようなネガティブ志向からは、何も良い結果は生まれてこないからです。

アイソスもいつも通りに仕事をしていきます。
東北・関東地方の読者にも、これまで通り、請求書や購読継続依頼書を送り続けます。
そんな中、被災された企業の担当者や個人購読者から「アイソスどころじゃないんだよ!」とお叱りを受けるかもしれません。
その時には、深くお詫びを申し上げるしかありません。
しかし、「次号からはどこに送ればよいでしょうか?」「今月号で契約は終了しますが、次号からはどうされますか?」「Webで雑誌内容が見れるようにしますか?」といったことは、きちんと聞かなければなりません。
相手の方がまだ判断がつきかねる状況であるなら、「また、来月にでもご連絡を入れさせていただきます」とかいった対応も必要になってくるでしょう。
また、届いたアイソス4月号を、被災で紛失された読者もおられるでしょう。
そういった読者には4月号の再発送も必要になってくると思います。

ネット上に流れる「認証どころではない」に、私どもの仕事はありません。
現実のお叱りである「アイソスどころじゃないんだよ!」に、私どもの仕事はあります。

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コメント

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  • コメント (7)

    • 走った仔豚
    • 2011年 3月 22日

    売り言葉に買い言葉だったかも知れないのですけれど、認証どころではないと言ってしまった一人ですが・・・
    実際問題として、うちンチにも東北地域に工場はあります。内陸部ですので津波の被害はなかったものの、停電、断水、設備の少なからぬダメージなどで、今すぐに生産再開という状況では有りません。
    その状態で、「来週審査ですからヨロシク」と言われれば「認証どころではない」となるかと思います。単純に優先順位の問題です。
    出来るところで出来ることを粛々とというのは本流ですが、現実問題として出来ない所にいる担当者にあなたの仕事だからと言われても「それどころじゃない」と思います。
    状況に応じて、完全停止、種火だけ残して実質停止など状況に応じて最適な配分は起こり得ると思います。それぞれに常識的な判断をされているのではと思います。
    ・・一部公益財団が杓子定規な発言をされてというのが発端でありそれに対して「現実的な対応」をという意味でした。
    緊急事態をエクスキューズに本来業務を放棄するのは本末転倒です。出来るのなら粛々とやるべきです。
    「それどころじゃない所」に無理を押しつけることの無いように「それどころじゃないんでしょ」と言うことは、それほど間違ってはいないと思うのですが・・・・・・・

    • 中尾優作
    • 2011年 3月 22日

    走った仔豚さんへ
    <停電、断水、設備の少なからぬダメージなどで、今すぐに生産再開という状況では有りません。 その状態で、「来週審査ですからヨロシク」と言われれば「認証どころではない」となるかと思います。
    それは実際に起こった話なのでしょうか?
    本当に審査員が来て、担当者に「来週審査ですからヨロシク」なんて言い方をしたのですか?
    それとも、それは仔豚さんの頭の中で想定した問答でしょうか?
    もし本当に審査員が来て「来週審査ですからヨロシク」なんて言い方をしたのなら、それはリアルな話ですから、「認証どころではない」と返答されて当然でしょう。
    それは私が言っている下記のことと少しも矛盾しません。
    <そんな中、被災された企業の担当者や個人購読者から「アイソスどころじゃないんだよ!」とお叱りを受けるかもしれません。その時には、深くお詫びを申し上げるしかありません。
    仔豚さんのおっしゃっていることがすでに起こった事実であるなら、私は何も言いません。
    しかし、仔豚さんのコメントが仔豚さんが頭の中で作った想定問答なら、私の言い分にも一理あるのではないでしょうか・・・
    「走った仔豚」になっていますから、そちらはもう雨はあがっているのですね。

    • 走った仔豚
    • 2011年 3月 22日

    昨日、雨の降る前に今シーズン最終レースを走りました。
    で、当然のことですが、「想定問答」です。そこまで無茶なことを言われるところはないでしょう。
    そもそもが、普通そこまで無茶を言わないはずなのに、それに近いことを某財団法人さんがいきなりに直球で杓子定規に発言されたことに端を発していると思います。
    それに対して、それどころじゃない所の身にもなってという発言があったので、それどころじゃないでしょうから二の次にすればいいじゃないですか。と返しただけのことです。60Hz域から言うことではないかもしれませんが、50Hz域から発言が出れば、それを受け止めて、返すこともあることではないでしょうか。
    だから、自分達の立場を卑下しているのでも、自己否定しているのでもありません。ジョブディスクリプション(業務の詳細?)になんて書いていようが、緊急事態には緊急事態なりの優先順位があるでしょということです。その結果、順位が一番にならないことも多くあると思います。
    年度末の決算もできない企業も多くあると思います。だからと言って、決算をないがしろにしても良いということでもないでしょう。まずは復旧を。落ち着いてから確実にということと同じかと。決してネガティブな発想でもないと思います。
    結局は、同じことを言われているとは思いますが・・・・

    • 匿名
    • 2011年 3月 22日

    > 雑誌アイソスの編集・発行も認証関係の仕事の1つです。
    > ですから、「認証どころではない」というのは、「アイソスどころでは
    > ない」と同じ意味だと思っています。
    はて、そうでしょうか。
    それだとISOマネジメントシステム規格は、そして月刊アイソスは認証のためにあると言っているのと同じです。
    9001序文には「この規格は,(中略)組織自身が内部で評価するためにも,認証機関を含む外部機関が評価するためにも使用することができる」とあります。また、14001序文には「この規格の全体的なねらいは,社会経済的ニーズとバランスをとりながら環境保全及び汚染の予防を支えることである」とあります。つまり、顧客満足度、品質保証能力、環境保全能力、法順守能力といったものを組織自身の手で向上させるためにあるものです。
    「ISOで仕事を元気に」という貴社の言葉からも窺えるように、紙面を通じてこれらの目的に寄与することがアイソスの使命のはずです。認証取得企業が減れば発行部数も減るというのが実情であれば、この使命を果たせていないことになりませんか。
    こんなときだからこそ、認証を失効したとしてもISO規格は会社の復興にこう役立てるのだといった企画をバンバン立てるべきではないですか。
    この先、震災に関係なく認証を返上する組織は増えることでしょう。そんな企業でもアイソスの購読層となってくれるよう、今こそ認証一辺倒の紙面から脱却するときではないでしょうか。

    • 中尾優作
    • 2011年 3月 22日

    「これは掲載しないで欲しい」という但し書き付きで、ある方から、被災されて必死になって立て直しをやっておられる認証企業に、担当の審査員から「予定通り審査ができますか?」という問い合わせがあって、その企業の担当者が大変怒っておられるという実際の話を、メールでいただきました(メールでいただいた内容はもっと詳細で複雑ですが)。メールありがとうございました。
    3月は1年のうちでサーベイランスや更新審査が最も多い時期だけに、同様の出来事がたぶん各地で起こっていることでしょう。
    こういう出来事について、被災者側の見方をされる方は多いのですが、審査側の見方をされる方は非常に少ない、というか、その見方をされる方は発言を控えておられる場合が多いと思います。
    私は、自分が審査員でもないのに、自分が審査員だったらどう対応するだろうか?と考えてしまいます。あえて「悪玉」を選ぶわけです。
    私が審査員だったら、やはり被災された企業に電話がつながるようになると、すぐに電話を入れてしまうと思います。
    「あのー、3月に予定されているサーベイの件なんですが・・・」とか言って、たぶん先方から怒鳴られる口です。
    お叱りを受けてから、「じゃあ、自分はどうすればいいのだろう?」といろいろ考えながら試行錯誤するでしょう。
    機関から行動手順が示されれば、それに従って動き、またもや企業から叱られ、本当に途方に暮れてしまうことでしょう・・・

    • GAI@求職活動中
    • 2011年 3月 23日

    あるネット上での投稿に、個人的には何か不毛なものを感じていたひとりです。
    「何でこんなことが議論の対象になるのかなぁ…」な思いでしたが、この中尾さんのブログを見て、なるほどなぁと思いました。
    数年前、あるサイトで大きな地震があり被災、操業もストップしました。
    それもISO/TS16949の審査中に。
    ISO/TS16949はISO9001とは違って、顧客を限定し、そこに関わるサイトや支援部門(QMS内外共に)を特定して、全てに対して審査が行われますから、当然ながらISO/TS16949認証対象となる顧客に納入する製品とその製造サイトが主役です。
    なので被災して操業ストップしたら、それがダメならコッチで… という対応はあり得ません。ダメなら認証できないということになります。
    しかも、それら限定/特定したものに対してどのような人員で何日でどの期間で審査を行うかという計画をIATFに申請し、承認されて始めて審査できるというものですから、大幅な計画変更は審査無効とさえ判定されてしまい、本当に変更が必要なら一旦この計画は取り下げ、新たに審査計画を申請するところから行うということになります。もちろん、前回サーベの終了日±何日の間に実施し終了という決まりの中で。
    当該サイトの審査をしていた審査員からは、
    「審査計画通りの実施は困難なため一時中断して引き上げるが、今後のことはチームリーダーと審査機関とで話をして決めてほしい」
    と連絡が来ました。
    私がそのとき思ったのは、
    「このまま審査が出来ない状態が続けば認証がなくなる、どうしたら回避できる?」
    次に、
    「いや待て、そもそも当該サイトはどうなんだ? 稼動はいつからになる?」
    そして行き着いたのは、
    「とにかく現状を知らなきゃ」
    でした。
    まずは現状を知り、組織としてどういう対応が取れるのか、事務局として自分は何をすべきかand/orできるのかを判断し審査や認証のことを考えなければならない、それがその時点での結論でした。
    これは管理責任者も同じで、早速、当該サイトまで出向くことにしました。
    そして出向く前にチームリーダや審査機関とも、お互い出来ることは何か、審査/認証継続のために最低限必要な条件は何かなどを特定し、いくつかの想定可能なパターンも見繕っておきました。
    当該サイトへ行くと、とても審査を出来る状況にはありませんでしたが、その中でも皆が一丸となって稼動再開を目指し動いていました。
    もちろん、「稼動できれば審査も何とかなるのか?」という期待を持たれて。
    幸いにもそれぞれが出来ることをやったおかげで、何とか無事に審査を終えることが出来ました。
    審査側は、最初に設定した審査の期間内で当該サイトのスケジュールを後半にずらし、そこに新たに審査員を宛がうという「出来ること」をしてくれました。
    当該サイトでは、そのずらした期間内に最低限のラインを再稼動させてくれました。
    我々はそれでうまく行くための条件を設定し提示した上で、チームリーダと審査計画の修正を行い、審査可能な状態を設定しました。
    これらによって、IATFのルールに抵触することなく、何とかギリギリの線で審査を終えたのですが、今から思えばその間、審査する側もされる側の誰も「審査どころじゃない」とは言いませんでした。
    もちろん、終わってから「あの時は、ホントに審査どころじゃないって感じの状況だったなぁ」なんて笑い話では言うこともありますが、地震が発生してから審査を終えるまでは、はっきり言って「そんなこと言える訳がない」という状態でしたね。
    というのも、もしあの時点で誰かが「審査どころじゃない」と言ったとしたら、それは審査中断と認証取り消しを意味したからです。
    あの時点で「審査どころじゃない」と言えるのは、当事者じゃないから言えるのではないでしょうか(その是非は別にして)。
    当事者なら、とてもそんな無責任すぎる言葉は口にできませんよね。
    ちなみに、ISO/TS16949で経験した立場から言えば、
    > ・・一部公益財団が杓子定規な発言をされてというのが発端であり
    > それに対して「現実的な対応」をという意味でした。
    私はその一部公益財団の発言は、とても現実的な、そして極めて日本的温情的な発言だと思います。そもそもの認証制度の目的を考えれば、これは充分ではないでしょうかね。

    • 中尾優作
    • 2011年 3月 23日

    自分はこのように対応したというGAIさんの実際の事例が出てきて、ホッとしています。いま必要な情報はこういうものではないでしょうか。
    日本の認証制度開始(1993年)から、阪神・淡路大震災(1995年)、新潟県中越大震災(2007年)などの災害を企業の方々は経験しています。その時、自分たちはどのような対応をしたのか。みなさんがお仕事で「過去トラ」を活用しておられるように、過去の自分たちの知見を披露していただきたいものです。ネットでやっていただいてもいいですし、アイソス日記や月刊誌アイソスにご投稿いただいていもいいと思います。

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