仕事の話を聞きに来ている

kamatani.jpg「審査員がね、仕事の中身についてどんどん聞いてくれるんですよ。それはもう、ISOの審査をしてるって感じじゃないですね。なんていうか、仕事の話を聞きに来ているって感じです。それも悩みを共有化するような聞き方をしてくれる。相手はEっていうマネージャーです。『いやー、Eさん。あなたも大変だね。苦労してるんだね』って言ってくるので、Eのほうも、どんどんしゃべりたくなってくる。『聞いてくださいよ、実は前工程でこんなことがあって・・・』という風に、仕組みの話を普段着の言葉でしゃべるようになる。そうしていく中で、審査員はたぶん相手の話を聞きながら、規格とか品質マニュアルに書かれている言葉を思い浮かべて、『ああ、ここんところがこの組織は弱いな』とか『ここがまだできていないな』とか考えているのでしょう。最後は、『じゃあ、ここんとこを観察事項として残しておきますから』『ええ、ぜひ、そうしてください』となります。ああ、この人はいい審査をする人だなー、と思いました」

「当時、社内では『嘘はつくな。すべては語るな。聞かれたことだけを答えろ』という審査対応の言葉が出回っていました。質問されなければ答える必要はない、とこちらは身構えているわけですが、いい審査員にあたると、聞かれなくてもどんどんしゃべるようになる。そういう雰囲気を審査員が作ってしまうのですね」

富士ゼロックスの釜谷佳男さんが、QMS管理責任者時代に経験した良い審査の一例です。本日、お話をおうかがいしました。
(詳細は4月10日発売の月刊誌「アイソス」5月号で)