2008年版への移行期間

先月、大阪で開催された「JRCA講演会」で、フロアーから「2008年版発効後2年経つと、2000年版は無効になるそうだが、次の更新審査までまだ2年以上ある組織はどうなるのか?」という質問がありました。なるほど、心配でしょうね。ここで、ISO9001の2000年版から2008年版への認証の移行についてまとめておきましょう。重要点は次の4つです。元ネタは「IAF-ISO共同コミュニケ」です。
1. ISO9001:2008発効後でなければ、認定された認証はできません。
解説:「そんなこと、当たり前じゃないか!」と言われるかもしれません。しかし、2000年版では、DIS(規格原案)やFDIS(最終規格原案)での審査が実際に行われ、その審査に対して認定を出した認定機関もあったので、このようなことをわざわざ言うわけです。認定されたISO9001:2008の登録証は、ISO9001:2008が発効された後しか、認証機関は発行できません。ここで、「ISO9001:2008発効」というように、「発行」ではなく「発効」としているのは意味があって、ISO9001:2008が今年10月に発行されたとしても、JIS Q 9001:2008の制定が12月であるなら、日本の制度上での発効月は12月になります。

2. ISO9001:2008発効後、ISO9001:2000の認証はサーベイランスまたは更新審査のタイミングで移行されなければなりません。
解説:これが冒頭の質問に対する回答になります。認証の移行は、更新審査だけでなく、サーベイランスのタイミングでも行えます。IAF-ISO共同コミュニケでも「ISO9001:2008には、新規の要求事項はない」と明言していますから、サーベイランスで移行ができて当然です。2008年版発効後、次の更新審査まで2年以上ある組織は、すべてサーベイランスでの移行になります。

3. ISO9001:2008発効から1年が経過すると、ISO9001に対する新規認証あるいは再認証はすべて2008年版でなければなりません。
解説:例えば、JIS Q 9001:2008が12月20日に制定されたとすると、2009年12月20日以降、新たにISO9001の認証を取得する組織、あるいは再認証を受ける組織は、すべて2008年版での認証になります。

4. ISO9001:2008発効から2年が経過すると、ISO9001:2000は無効になります。
解説:JISについても同様です。

当局の上記に関する公式文書は下記から入手できます。
(ISOの原文)
(JABの翻訳文:PDFの文書です)