すべてのマネジメントシステム規格はガイド83に従う

これからISOで発行あるいは改訂されるすべてのマネジメントシステム規格(MSS)は、原則としてISO Guide 83(MSS共通要素)に従わなければならないとする決議が、2月15〜16日に開催されたISO/TMB会議で決議されました。ただし、根拠が明確であることがTMBから認められれば、Guide 83からの逸脱(deviation)も認めるとしています。この決議内容は、1年後にTMBでレビューされます。

例えば、ISO 9001が2015年に改訂されるとすれば、そのISO 9001:2015にはGuide 83で記された共通要素の上に、品質特有の要求事項がプラスされた形となります。例えば、ISO 14001が2014年に改訂されるとすれば、そのISO 14001:2014にはGuide 83で記された共通要素の上に、環境特有の要求事項がプラスされた形となります。

ところで、Guide 83はどういう構造をしているのでしょうか。規格タイトルは”High level structure, identical core text and common terms and core definitions for use in Management Systems Standards(マネジメントシステム規格における利用のための上位構造、共通の中核となるテキスト並びに共通用語及び中核となる定義)”です。目次 は下記の通り。

1.    Introduction
2.    Use
3.    Non applicability
4.    Discipline-specific management system standards – using this document
4.    Implementation
5.    Guidance
Annex A (normative)
High level structure, identical core text, common terms and core defitions
Annex B (informative)
Guidance on high level structure, identical core text, common terms and core defintions
Annex C (informative)
Alphabetic listing of definitions

Guide 83というのは、規格を執筆する人のために書かれたガイドです。ということもあって、このガイドに書かれた内容の中で、認証機関や受審組織にとって重要な 事項は、本文よりもむしろAnnex Aです。この附属書そのものが、MSS共通要素であり、今後開発・改訂されるあらゆるMSSのベースとなるものです。Annex Aの目次内容は下記の通りです。XXXには、qualityとか、environmentalとかいった、分野固有の修飾語が入ります。

Annex A (normative) (附属書A(参考))
High level structure, identical core text, common terms and core defitions
(上位構造、共通の中核となる共通テキスト、共通用語及び中核となる定義)

Introduction(序文)
1.    Scope(適用範囲)
2.    Normative references(引用規格)
3.    Terms and definitions(用語及び定義)
4.    Context of the organization(組織の状況)
4.1    Understanding the organization and its contex(組織及びその状況の理解)
4.2    Understanding the needs and expectations of interested parties(利害関係者のニーズ及び期待の理解)
4.3    Determining the scope of the XXX management system(XXXマネジメントシステムの適用範囲の決定)
4.4    XXX management system(XXXマネジメントシステム)
5.    Leadership(リーダーシップ)
5.1    Leadership and commitment(リーダーシップ及びコミットメント)
5.2    Policy(方針)
5.3    Organizational roles, responsibilities and authorities(組織の役割、責任及び権限)
6.    Planning(計画)
6.1    Actions to address risks and opportunities(リスク及び機会への取り組み)
6.2    XXX objectives and planning to achieve them(XXX目的及びそれを達成するための計画策定)
7.    Support(支援)
7.1    Resources(資源)
7.2    Competence(力量)
7.3    Awareness(認識)
7.4    Communication(コミュニケーション)
7.5    Documented information(文書化された情報)
7.5.1    General(一般)
7.5.2    Creating and updating(作成及び更新)
7.5.3    Control of documented Information(文書化された情報の管理)
8.    Operation(運用)
8.1    Operational planning and control(運用の計画及び管理)
9.    Performance Evaluation(パフォーマンス評価)
9.1    Monitoring, measurement, analysis and evaluation(監視、測定、分析及び評価)
9.2    Internal Audit(内部監査)
9.3    Management review(マネジメントレビュー)
10.    Improvement(改善)
10.1    Nonconformity and corrective action(不適合及び是正処置)
10.2    Continual improvement (継続的改善)

3件のコメント

  1. 2018年6月末に現生を離脱することになっている仔豚です。
    その時って、ISO 9001:2015 は大幅に構成が変わって「見える」ことから、3年の猶予期間ギリギリのマニュアルの再作成バブル(?)の頃かなぁ・・・・
    発行がもう少し遅くなってくれれば、年金給付開始までバブルが続いてくれるのですけれど。。。。

  2. 規格発行スケジュールとご勇退スケジュールをシンクロさせるなんて、実に危険な賭けだなぁ(笑)。

  3. >マニュアルの再作成バブル(?)の頃かなぁ・・・・
    →ハハ,ISO9001:2015 は大幅に構成が変わって「見える」だけですから・・・・私が,2015改正対応マクロをそのときまでに開発しましょう。
    「御社の品質マニュアルのワードファイルにこの魔法のマクロを実行してください。改正版に適合した品質マニュアルに変換するとともに新旧対比表を作成します。ほら!簡単でしょう,5秒もかかりません。」
    さて?子豚さんの離脱後の道は・・・・私の離脱?は2016年2月かァ。

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