「7.6 監視機器及び測定機器の管理」

今日は「7.6 監視機器及び測定機器の管理」です。
この項番は、2008年版でけっこう変更があります。
まず、devices が equipment に書き替えられること。
これについては、規格全体に言えることで、すでに述べたとおりです。
JISの訳文には影響ありません。

a)項で「校正又は検証する」となっていたところが、2008年版では「校正若しくは検証、又はその両方を行う」となりました。これは、校正と検証を別々に行う場合以外に、その両方とも行う場合もあるじゃないか、という意見がISOで出てきたためです。確かに、このほうが文章の精度は上がったと思います。

次にc)項で「校正の状態が明確にできる識別をする」という表現が明確でないという意見が出ました。日本語としても、修飾関係がわかりにくい表現になっています。これが2008年版では「校正の状態を明確にするために識別をする」になりました。原文の違いは下記のとおりです。

(ISO 9001:2000)
c) be identified to enable the calibration status to be determined;
(ISO/FDIS 9001:2008)
c) have identification in order to determine its calibration status;

最後に、コンピュータソフトウェアについて、下記のような注記が新たに付きました。

注記 意図した用途を満たすコンピュータソフトウェアの能力の確認は、通常、その使用の適切性を維持するための検査及び構成管理も含まれる。

なお、2000年版にあった参考は削除されました。この参考ではISO 10012(測定マネジメントシステム)を参照規格としています。蛇足ですが、今の2000年版のFDISが出た時に、TC176国内委員会主催で2000年版の規格の逐条解説が審査員向けに行われました。2日間、みっちり規格を読むコースで、私も参加したのですが、その時、講師であった加藤重信さんが「ISO 10012なんて、ほとんど読まれていない規格でしょうね。この規格をきちんと読んだ方、おられますか?」と参加者(50人ほどいたと思います)に聞いたところ、手を上げた方は1人だけでした。「審査員も読んでいないんだ」と、その時思いました。