暴風吹き荒れる家庭から脱出をはかる娘へ

今日も家の中は暴風が吹き荒れています。

「来春には出る!」

そうでしょうね。
早く出て行きたいでしょうね。
わかりました。
じゃあ最後に私の話を聞いてください。

私の父は、子どもを殴ってばかりいました。
私の兄は大きくなると、父や母を殴り始め、
大人になってからは家に引きこもっています。

そんな家庭で育った私が、今度父親になりました。
息子は中学生くらいから母親を殴り始め、
大人になってからは家に引きこもっています。

私にはきっと、くっついているのです、
家庭内暴力と引きこもりの種が。

だから、私とよく似た男性には気をつけたほうがいい。
同じ種を持っている人かもしれない。

あなたが私とよく似た男性と結婚して、
男の子を生んだとしましょう。
その子は中学生くらいから、あなたを殴り始め、
大人になってからは家に引きこもるかもしれない。
学校にも会社にも行かず、あなたを一生の間、
引きこもりの道連れにするかもしれない。

お母さんの日々の苦労を知っていますよね。
それに対して何もできない、
情けない私の姿も知っていますよね。

ですから、これから好きな人ができて、
同棲したり結婚したりするなら、
私に似たところはないか、
よおく見てください。

彼の表情、仕草、話し方。
穏やかな時や怒った時、元気な時やしょんぼりしている時。
私に似たところはないか、
よおく見てください。

なければ、いいのですが。
なければ、私も安心なのですが。
これからのことゆえ、
祈るしかありません。

お気をつけて。
いってらっしゃい。