小四の夏

小四の今頃です
学校で水泳大会がありまして
同じクラスの女の子が平泳ぎで優勝しました

水しぶきを上げながら
シャカリキに泳ぐ後続を尻目に
その子はゆっくりした動作で
清漣に水を切って泳いでいました

その泳ぎを見て
急に切なくなりました

「あいつ、お寺の近くに住んでるんだって」
転校生だったので
男友達もそれくらいのことしか知りません

水泳大会が終わって帰宅すると
近所のお寺に向かいました
寺周辺の住宅の表札を
一軒ずつ見て回り
その子の名字を探しましたが
見つかりません
あきらめて家に戻りました

もし、表札が見つかっていたら
私は玄関から声をかけ
出てきたその子に
「きれいな泳ぎだったね」
とでも言う気だったのでしょうか
わかりません

その子に焦がれたのはその日だけでした

翌日にはもう
男友達とだけ遊ぶ
昆虫採集とプールと野球のことしか考えていない
典型的な当時の小学生に戻っていました

4件のコメント

  1. 家元です。
    なにか、ほっとした雰囲気が。
    シャカリキと清漣の対比
    美しい言葉を使いたいと思う
    今日この頃です。

  2. 家元さんへ
    小一から小三までは、学校世間を知らない子どもだし、小五・小六になると、今度は学校を達観した大人みないになってしまうし。その端境期の小学四年生って、おもしろい時期だったと記憶しています。

  3. 細かく分けると、小三/小四は中学年ですね。
    低学年(小一/小二)なら上を見て、高学年(小五/小六)になると下を見てるようなイメージの中、確かに中学年は今でいう「ビミョー」ってところでしょうか(^^ゞ
    先日、息子が英検を受けましたが、受験後に
    「どうだった?」
    「ビミョー」
    「ビミョーとはどういうことだ!」
    なんて会話をしたばかりですが、思い返せば確かに小四って“ビミョー”の似合う時期だったかもしれません(^^;)

  4. 匿名さん(文体からしてたぶん常連投稿者のあの人ではないかと)へ
    「中学年」ですか、なるほど。
    この状況は、低学年と高学年という二分割よりも、三分割のほうが説明しやすいですね。

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