ハレの日

帰宅するときは、
駅まで妻が車で迎えに来てくれます。
駅のロータリーにうちの車が入ってきて、私が乗り込む、
日頃はその繰り返しですが、
数カ月に一度くらい、
うちの車がロータリーに入って来ないことがあります。
替わりに妻が、手を振りながら歩いてきます。

駅前のスーパーで買い物をした時が、このパターンです。
手に提げている買い物袋を持ってあげます。
私たちの車は、駅前のどこかの駐車場にあります。
そこまで妻が先頭を歩いて、私をナビします。

大阪の天満宮が私たちの結婚式場でした。
紋付き袴に着替え、
長い廊下を歩いて式場の本殿に向かう途中、
私が妻と並んで歩こうとすると、
式場係のおばさんが怒るのです。
「新郎は、新婦よりも前をお歩きになってください」

24年が経って、
妻は私の前を歩きながら、
ときどき振り返っては、笑っています。