タイで水没した設計図面

タイで工場が浸水して大きな被害を受けたある企業を取材しました。今月になって、何百人もの社員がタイから日本に引き揚げてきたので、その配置等で、いま大わらわだそうです。タイでの工場の被災体験の話を少しうかがいました。

「水かさがどんどん上がってきたので、機械や設備類はすぐに運び出せませんから、とにかく製品類を運び出しました。そのとき、工場の設計図面を運び出すのを忘れてしまい、水没してしまいました。図面は後からの復旧作業で、工場を建て直したり、設備を導入したりする時に必要になってきます。そこで、うちの工場を建ててくれた建設業者さんに図面を持っていないかを聞いてみました。ですが、その建設業者さんの会社も水に漬かってしまい、当社の図面もなくなってしまったそうです。有形資産は目に見えますので、すぐに気がつくのですが、無形資産になると、紛失してしまった後で、それが重要な資産であることに気づく場合があります。今回はまさにそのケースでした」