省エネルギーセンターが主要都市でセミナーをやっていると、西高東低が顕著なテーマがあるそうです。それは、中国に関するエネルギー事情。これについては西に行くほど、フロアーから質問が数多く出るなど、関心の高さがうかがえるとのこと。以下、中国のエネルギー事情と最近の規格政策を紹介します。
中国は世界最大のエネルギー消費国であり、世界最大の電力生産国でありながら、急増する電力需要に対応し切れない状態が続いています。エネルギーの主力は石炭であり、一次エネルギーの7割を占めることから、酸性雨などの環境影響が深刻化しています。それだけに石炭からLNG、再生可能エネルギーなどへのシフトが急ピッチで進んでいます。
エネルギー効率は1980年以降、大幅に改善されており、政府目標は2010年までに2005年比20%のエネルギー原単位低減です。中国の省エネ法も、現在より厳しい内容に改定中です。
中国では2009年9月にエネルギーマネジメントシステムの国家規格であるGB/TS2331-2009を発行しています。この規格はベンチマークに向けての改善が大きな特徴です。現在、ISO 50001などエネルギーマネジメントシステム国際規格の審議を行っている技術委員会であるISO/TC242では、米国・ブラジル・英国と並んでリーダーシップをとっています。
さらに、中国提案によって、Energy Saving(省エネルギー)の技術委員会であるISO/TC 257が立ち上がり、2011年5月末に北京で第1回目の会合が開催されています。TC257では、中国はフランスとペアで議長国となっています。中国は、各種のエネルギー削減プロジェクトが進行中で、これを評価するための国際的な基準が必要でした。それをこのTC257でやろうという国家的な意図があるようです。
アイソス主催の寺田さんの講演では、
ISO14001はベース規格でTC207が担当、ISO50001はその下部のエレメント規格で、TCの下で「PC」242が担当。
エレメント規格なのでシリーズ化はされない。
と仰っておいたように記憶しています。
ISO50001の技術委員会は、以前はPCだったのですが、TCに昇格したんでしょうか? 気になってます。
JISC(だったかな?)のHPにも「TC」242との記載がありました。
TCに格上げの件、既に中尾さんのブログに載ってましたね。
失礼しました。