「PDCA」は頭でっかちな表現だ

20150310_shioda.jpg塩田智哉さん(写真)は、食の安心・安全をサポートするサービス会社であるイカリ消毒で、長年営業マンとして食品工場の異物混入対策に取り組んできた。その経験から、異物混入の多い現場には共通点があることに気づいた。それは、①現場の整理整頓が不十分、②ミスを想定したルール作りが不得意、③事故や問題の原因分析が不十分、④総合的な事故防止の仕組みづくりに至っていない、の4つ。①から④に至る流れは、現場の事象から仕組みの問題へと至る流れであり、根本的なアプローチは④に取り組むこと、すなわち食品安全マネジメントシステムを構築・運用しなければ根本的な解決はできない。そもそもISO 22000やFSSC 22000に取り組む意義もそこにある。

アイソス4月号から掲載が始まった塩田さんの連載「中小食品会社向け 食品安全のキホンのキ」は、このような出だしでスタートしている。食品安全の仕組みづくりを、ここまで分かりやすく、かつ現場経験に裏付けられた説得力を持って解説してくれた文章は、私は初めてである。

巷でよく使われる「PDCAサイクルを回す」という表現も、塩田さんに言わせると「現場の製造従事者に対してこの表現を連呼する人は、頭でっかちな印象を受けます」となる。塩田さんは、替わりに「ルールを守る、守らせる」という表現を使う。ルールを決め(Plan)、ルールを理解させて実行し(Do)、検証して(Check)、ルールを見直す(Act)という流れだ。そして、ルールと照合することで、管理の問題にアプローチしていく・・・

連載第2回は、ルール作りと文書化の問題を取り上げてくれるとのこと。こちらも楽しみだ。