校正専門企業・エヌケイエス株式会社の社長であり、約20年間、自社でQM戦略メソッドを展開実践してきた松尾茂樹氏執筆による電子書籍『ISOで企業トップがやるべきこと 〜経営者が語るQMSにおけるトップ業務〜』(発行:システム規格社)が本日、Amazonサイトから発売されました。価格は500円(税込み)です。
本書は、中堅企業社長自ら執筆した、トップによるトップのための品質マネジメント(QM)の戦略本です。ここには、日々、収益と組織運用の効率の悪さに苦しむ企業経営者、とりわけ中小企業のトップに向けて、筆者が「QM戦略メソッド」と呼んでいる、現実的で具体的な発想と実践的な方法論が書かれています。本書の大きな特長は、トップにしかできない「トップ業務」を詳細に提示していることで、具体的には、ドメインの確立、仕事のルール化、武器として使えるドキュメントの作成・運用、仕事の力量設定などが、実物の計画表・管理表・手順書・評価基準表・評価表などを使って、分かりやすく解説されています。これらすべてがトップの目線で仕組み化されているところが本書の重要なポイントと言えるでしょう。
これまでQMSを上手く社内で生かせてこなかったが、何とか経営に役立てたいと渇望する企業トップの方々に、ぜひ読んでいただきたいと思います。
本書の目次です。
第1章 光が見えた! 〜ISO認証前後の私と会社の様子〜
第2章 なぜISOが多くの企業で機能していないのか
第3章 見過ごされている「経営する意思」と「トップ業務」
第4章 「QM戦略メソッド」で仕事推進の仕組みを構築する
第5章 「武器」としてのドキュメント
第6章 力量の定義と評価方法
著者(写真)執筆のプロフィールとユニークな審査機関歴は下記の通りです。
1947年 名古屋生まれ
1970年 慶応義塾大学 商学部卒業、佐藤芳雄研究会、専攻「中小企業論」
1973年 父の経営するNKS社(65年創業)に入社、社業は計測機器の販売・修理・メンテナンス業
1987年 社長に就任 計器のメンテナンス業務、陰り始める
1992年 「社長の仕事を考えさせる」事故にあう、業種転換を模索
1994年 業績低迷の中、ISOの勉強始める
1996年 ISO 9002認証取得 のちに9001に移行
1998年 業種転換 認証範囲を変更=検査・校正業務に
2001年 事業所長職を廃止、フラットな運営を志向
2002年 ドキュメントの重要性認識
2003年 力量を設定
2004頃 内部監査の外部委託、バリデーション支援業務開始
2006年 社員のモチベーションアップ策展開
2013年 社内改革過程を「QM戦略メソッド」として確立
現在に至る
【審査機関歴】
今まで2社ほどJAB登録の審査機関を経験。途中より「自己認証」宣言をしたくて最初の審査機関から変わったが、自己認証を規定したISO規格とは別の、その機関独自のルールを押し付けられ、ビジネス先行姿勢に嫌気がして、現在は3社目の非JAB系の審査機関を使っている。一時、QMSの追求を前提として、会社はISOの認証システムから外れたいと社員に言ったところ、お客様に説明に困るから、現状のままシステム内に留まって欲しいと言われ、現在に至っている。