敬老する化粧

実盛、六十にあまつて
軍の場に向かはんには、
鬢、鬚を墨に染めて
若やがんと思ふなり。
そのゆゑは、
若殿ばらにあらそひて
先を駆けんも大人げなし。
また、老武者とて
あなどられんも
口惜しかるべし。

(「平家物語 巻第七 第六十四句 実盛」から)

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(写真出典:ウィキペディア)